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人気のない命理

先の記事で、仏教経典としての宿曜の命理は何のためにあるんだろうか考えてみました。何のために、というより、いったいそれを知って何をするのか、ということなんですね。そこで、『宿曜經』であれこれ示されている各人の気質は、自分の心の深い動き方のパターンであり、モノやコトを理解する固有のフィルターを知る助けにするためじゃないだろうか、というお話でした。

ところで、台湾でもインドでも占法というのはおおまかに、

 

①命理(各人の先天的な傾向)

②行運(将来予測)

③造命(どのように開運するかの術で現代のインドではレメディ(処方)などと言います)

 

に分かれていて、今般、取り上げているのは①の命理ですが、雑誌などで「今月のあなたの星占い運勢」とかいうのは②の行運ということになります。なにが、いつ、どうなるかというのは多くの人が知りたいだろうし、私もそうです。無数のお経が示すところでは、仏陀はどうやら宿命通(シュクミョウツウ)とか天眼通(テンゲンツウ)という超自然的能力によって、相手の無数の過去世から続く原因と結果の複雑なからみ合いを見ることが出来たので、それゆえ、相手に対し間違いのない固有のお導きが可能であったと考えられています。仏陀の言行は、単なる肉眼による観察眼、洞察力、学習量だけでは説明がつきにくく、「一切智者」と呼ばれたのもむべなるかな、であります。

〔師僧著『秘密瑜伽占星法』には、凡夫の眼では仏陀の眼のように過去・現在・未来を見通し、そのパターンを解析する力がないので、凡夫のために方便として文殊菩薩が仙人に説かれたのが『宿曜經』であると書かれています。〕

さて数か月前、とあるコミュニティで数人のインド人の手相を看る機会がありました。

実はむかし私もヴァーラーナシーのグルジーのもとで少しだけ手相の見方を教えて頂いたことがあり、のちに文献を集めてああかなこうかなと自分の掌紋を見てましたので、たぶん占いみたいなのが好きなんですよね(ちなみにインド人も手相や占星術は大好きです)。

そこで、手相を看て下さい、というインドの方々の殆どは命理に関心はなく、行運にしか関心がないのに気がつきました。一番多かったの質問は「私はいつお金が入りますか?」なのですが、それよりも命理が商売向きじゃないなぁ、と読めるものが結構ありました。訊ねてみたら相談者は商売人ではなく、行政関係のお役人。それなら堅実に出世の為に努力した方がいいのじゃない?〇歳ごろに体調の変化はありそうだし、見て分かるようにこの星とこの星が弱くなっているからレメディはああしてこうして…などというお話をしました。(註:会話は翻訳ソフトを使いました)


古典的な占いの命理というのは割と身もフタもないものでして、商売で大成功しやすい人、普通の人、商売に向かない人などの気質があるとはっきり言い切ってしまうところがあります。社会的に成功して、いわゆる「売れてる人」などを見ていると、後天的に獲得したもの以外に、生まれ持った固有の気質に強力に後押しされているような気がするのは私だけでしょうか。

と、こういう風なお話をしますと、生まれた瞬間の命理によって人の運命が固定しているように感じられてしまいそうです。この点をどう考えたらいいのでしょうか。

すべて生まれた時に決定しているという運命論は、高校の物理の教科書にでてきた放物運動の方程式を素朴に自然現象に適用するみたいなものですが、実際には発射される物体の形、空気抵抗、地球の自転など無数の変数がくわわると計算とは違う軌跡を飛行して別な所に落ちたりします。したがって、先天的に固定しているように見える気質もまた、私たちのあり方(砲弾のかたち)を変える努力をすれば、発射時の方程式とは違った飛行をする、と考えられます。もちろんこれはたとえ話としてフンワリ理解して下さるとうれしいです。

実際に大自然の物理現象は非線形といいまして、単純な一次、二次方程式をいくら重ねあわせても計算どおりにいかない「カオス」という性質があること、もうひとつこの世界は「パラレルワールド」で、無数の未来があるかもしれないという最近の量子物理学の説からも、占法の命理=運命論という捉え方をする理由はもはや全然なくなった、と言ってよいと思うんですよね。

本日もお読み下さり有難うございました。

 




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