こんにちは。ぱなしのお玲です。
『採用面接等におけるストレス脆弱性検討と手法~今日的な人材マネジメントの留意点~』(鈴木安名著)という本を読み終わりましたので、その感想を書きたいと思います。

作者は、内科医から産業精神保健の道へと転身されたお医者様。産業医として休職者の職場復帰支援や、メンタル不調の未然防止とトラブル対応に取り組む中で、企業の人事担当者の目線に立って考察を重ねられてきた方です。
最近、特に新人・若手社員において、まだ研修期間中なのに休業してしまうなど、職場ストレスが低負荷なのにも関わらず適応障害等で休職に至ってしまうケースが多いと言います。
そういう「困った」社員にはどんな背景(生育環境等)があるのか、またそうした人材を採用しないためにはどういった対策を取るべきか、ということが書かれています。
私は発達障害を抱えた、いわゆる「出来の悪い」労働者でありますが、生きていくためには働いてお給料を稼いでいかなければなりません。つまり、面接の場において人事担当者の目をなんとか欺いて、採用されないといけない立場。
「採用側が対策を練るのであれば、こちら側もそれに合わせて対応するのみ!」ということで、参考にすべく読ませていただきました。
やっぱりですね、相手の立場に立って物事を考えるということが、非常に大事になってくるわけなんですよ。相手が欲しい人材を想像して、そこに当てはまっていかないといけないので、こういうリサーチは大切です。
読んだ感想としては、非常に面白かったです。厚さも1センチないくらいの薄い本なので、読みやすいところもまた良し。
ええと、私は発達障害なので、仕事のパフォーマンスが低いんですよね。基本的に発達障害特性がある人は、社会性が低く、マルチタスクが苦手ですからね。仕方がありません。
しかし、発達障害ではないのにもかかわらず、発達障害的ローパフォーマンスな人材が最近増えている、という記述があり、とても興味深く読みました。
どうも、過干渉な親、支配的な親の元で育つと、そういった人間が出来上がるらしいです。
過干渉な親の行動とは、具体的に次のものだと本では示されています。
- 子供の意見を聞かない
- 友達も親が決める
- 親が全てを管理する(時間、お金)
- 親が進路を決める
- 子供の持ち物をチェックする
- 何もかもしてあげる
私はですね、この辺りのくだりを読んで、頭に思い浮かんだ人物がいるんですよ。佐藤ママです。
ご存じの方も多いと思うんですけども、4人の子供全員を東大理Ⅲに進学させたという方です。私はそこまで詳しく存じ上げないんですけども、ネットではすごいエピソードの数々を読むことができます。
佐藤さんは「18歳までは親が子どもをサポートすべき」という考えのもと、学校や塾の勉強の準備からテストの回答用紙のチェック、スケジュール管理までこなしてきた。子どもたちを起こす時も、怒鳴ったりせず、靴下をはかせて明るい声で「朝だよ」と起床を促していた。
「ママの言う通りにしてよかった!」東大理IIIの三男一女が佐藤ママに感謝する理由 | AERA DIGITAL(アエラデジタル)
佐藤ママは、子どもたちに家のお手伝いをさせなかった。片づけや掃除、食器洗いなどをしても、点数が上がらないからだ。 お手伝いをしている時間があれば、勉強を楽しくした方がいい。
~中略~
勉強すること、問題を解くこと以外の面倒くさいことは子どもに一切させなかった。 教材の整理整頓、ノート作りや参考書選びまで、佐藤ママがしてあげた。そんなことをしても、点数が上がることに直結しないからだ。
~中略~
女の子はお風呂が長い。放っておくと40分くらい入ってるんですよ。何をしているのか見たら、お風呂にいろんなクリームだのが並んでいる。 お風呂から上がっても、髪にまたシュシュッとかけて、乾かすのに40分くらいかかる。
──合計80分。
お兄ちゃんたちは、お風呂なんて通り過ぎただけみたいな感じ。髪の毛は何にもしなくてもすぐ乾くから、合計15分くらいで済みます。
──えらい差ですね。毎日毎日。
えらい差ですよ。女の子はお風呂関連で80分、男の子は15分ですから。娘には高3の時、「男に負けるぞ!」ってずっと言い続けてました。
──それでどうしたのですか。
私が一緒にお風呂に入って、体を洗うことにしました。
──えっ!?
2人で入って、ザバッと湯船に漬かってサッと出させて、髪の毛や背中をワーッと洗ってあげる。12、3分で終わります。 で、ジャバーッとシャワーをかけて上がらせて、私がドライヤーで髪を乾かしてあげるんです。
──すごい(笑)。
なかなかパンチのあるエピソードですね!
特に高3の娘さんの身体と髪の毛を洗ってあげて、ドライヤーまでかけてあげるという話がツボでした。
うちの子達が保育園の頃を思い出しましたね。全部洗って、風邪をひかないように髪の毛も乾かしてあげたものです。懐かしいなぁ。
佐藤ママのお子さんがどうなのかはまったく存じ上げませんが、本によると、過干渉・支配的な親の元で育った子供には、次のような傾向があるようです。
- 協調性の乏しさ、コミュニケーション能力不足
- 個人プレー志向
- スキルアップしにくい
- 内省(反省)が苦手
- お客様思考で他責がち
- 仮想的有能感の持ち主
本では、「親が子供に過干渉になる目的はシンプルで、キャリア(偏差値)アップに尽きます」と書かれています。
佐藤ママの戦略は、勉強以外のムダを親が全て引き受けてあげることで、子供を「勉強というシングルタスクの超エリート」に仕立て上げることですよね。
一方で、企業が求めるのはその逆の「マルチタスク能力」や「泥臭い人間関係の調整スキル」などですから、企業が欲しい人材とは乖離してしまうということなんでしょう。
しかしながらまぁ、医者には発達障害が多いと聞きますし、医者になる分には「生まれつきの障害がないにも関わらずローパフォーマー」と著者に言われたところで、問題はないような気もします。
つまり、医師免許さえあれば人生なんとかなりそうだけども、医学部に入れなさそうなら、佐藤ママを下手に真似ない方がいいかもしれません。
以上、
今回もお読みいただき、ありがとうございました。
いつも感謝です(人•ᴗ•♡)