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日本が読みたくなった

 ふと、日本が読みたくなった。ひぐらしが鳴きはじめる盆の季節には、どうにも日本が読みたくなる(日本文学ではなく、あくまで日本が)。本棚をあさるのは面倒くさかったので、あちこちに散乱している本の山どもの中から寝ぼけまなこでセレクト。



 盆には幽界の扉が開く。といえば、文句なしに百間翁だろう。東京生まれの東京育ちのせいか、「東京」と名のつく本には弱い。


 森山大道の作品の中では、東北を写したものが好きだ。当時の森山氏は鬼気迫る精神だったらしいが、それがよく出ている。『ハワイ』もいいが、もっとゆるい。基本的に人は不幸である方がいいものを作ると思う。


 中上健次の命日に、Twitter上でおすすめされた。折しも文庫化されていたので、ちょうどよかった。評伝を読むのはけっこう久しぶりだが、最初の数ページから引き込まれてしょうがない。


 南米では不可思議なことがよく起こるが、日本だって負けてはいない。巨木、犬神、人柱、賽の河原など、日本の民話を体系だててまとめた1冊。個人的には、「昔ふくろうは染物屋だった」というのがよい。


 文章が発酵している小説。代々伝わるぬか床を回すと、生が生じる。日本の発酵文化はもっと文学として世界に広まっていいと思うのだけどなあ。


 後輩のギャルがものすごく『雨月物語』が好きで、その熱気の元を知りたくて読んだ記憶。高校生のころは、その名前の美しさに惹かれた気がする。湿気を感じる怪談がどれもよい。


 絶滅寸前というタイトルどおり、ほぼ知らない「季語」の世界。日本語の豊潤さを垣間見る。「虫干」や「懐手」とかは分かるけど、他はさっぱり。地味に続編も出ている(続編も文庫化してくれないかな)。なんとなく『蟲師』の世界を思わせる。


 ひたひた迫る、日本の幻想。最近、山手線で紹介されていてちょっとびっくりした。面妖艶美な緑の世界がぐるりと囲んで収縮してくるよう。蛭が死ぬほど降ってくる森の描写を覚えている。がくぶる。


 日本伝統の染を営む女性の手記。自然の葉や花から「色をいただく」という発想が素敵だ。自然を見る目が、都会に住む者と明らかに違う。この視点から世界をのぞいてみたい。


 水木作品の中では一番好き。この作品には絶妙な「間」がある。それがいい。たぬきと三平の妙な友情にぐっとくる。「お前は動物にしておくには惜しいたぬきだ」「僕もそう思う」は名場面。




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