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2025年6月11日(水) 蓼科 親湯♨️温泉 連泊行 DAY 1 〜本の森で湯に浸かる〜



列島が梅雨入り。

信州蓼科の親湯温泉♨️へ2泊3日の旅に出る。

新緑の高原、源泉掛け流し、ヘルシーな晩餐、奥廊下の先にある閑かな一室、

そして、雨の日も愉しめる充実のライブラリーがある。

雨上等、と心して臨むが、あす12日、あさって13日と予報は梅雨の晴れ間。

それはそれで良し。

 

雨の朝、傘をさしてJRさくら夙川駅まで歩く。

新幹線自由席〜ワイドビューしなの20号自由席〜茅野行き普通と乗り継ぐ。

木曽路はすべて雨の中である。」@木曽福島駅

塩尻駅で40分ほど待つ。

駅の立ち食い蕎麦でとろろ蕎麦を半分こする。

梅雨寒に温かい蕎麦がおいしい。

観光案内売店塩尻産「美寿々」の四合瓶を買う。

 

茅野駅発14時40分の宿の送迎バスの客となる。

僕ら夫婦の他には婦人のグループばかり10名ほどが乗る。

雨の残る中、親湯温泉旅館に到着したのは15時過ぎ。

ウェルカムドリンクを飲みながらチェックインの手続き。

担当は河合優実に似た若い女性。

ヘアも、話し方もかなり寄せてる気がした。

「似てますよね、河合優美さんに…」

なんてことは言わない。

リピーターだから部屋の場所も分かっている。

部屋に落ち着く。

今日はもう何もすべきことはない。

 

前回泊まったのはコロナ過の2022年の同じ季節。

蓼科温泉の古湯 親湯旅館にチェックイン。

足を踏み入れたら「ここは図書館か?外国の書店か?」と見間違う。

この旅館の広々としたロビーは本の森でした。

みすず書店の創業者はこの温泉のある茅野出身、岩波書店の創業者は諏訪出身、

ちくま書房の創業者は塩尻、信州はアカデミックな土地柄なんですね。

つゆどき、数日雨に降りこまれても、この温泉なら、愉しく、こころ豊かに過ごせそうです。 (2022/6/22泊)

 

フロントの奥にあるラウンジ&バーは圧巻のライブラリーエリア。


窓から見える川が白濁した激流となって音を立てている。

周りの木々はその爆音を吸い込んでいる。

夕食は7時半から、それまで2度湯につかり、ライブラリーで何冊かの本を見繕い、部屋に持ち帰る。

 

本に囲まれる。

日常生活では実現しない得難い体験、いや悦楽です

一昔前、1980年代のBRUTUSのテーマは「男の悦楽」だったなあ。

好きな作家のなじみのエッセイを何編か読み直すのもあり、多分初めて読むかのように楽しめる。

蔦屋書店とかでも、こういう読み方はなかなか出来ない。

小説、随筆、歴史書旅行記科学雑誌のムック、美術書、写真集、岩波文庫の回廊。

日本旅、世界旅、過去へのタイムトラベル、何でも出来る。

このバーカウンターで飲んでみたいと思ったが、なかなか勇気が沸かない。

何もしない一日。

なので、このあとは何も書かないでおく。

 

谷川俊太郎パウル・クレーの絵本を出していた。

クレーが最晩年の作品「死と炎」(1940年)にこんな詩をつけている。

 

  かわりにしんでくれるひとがいないので
  わたしはじぶんでしなねばならない
  だれのほねでもない
  わたしはわたしのほねになる
  かなしみ
  かわのながれ
  ひとびとのおしゃべり
  あさつゆにぬれたくものす
  そのどれひとつとして
  わたしはたずさえてゆくことができない
  せめてすきなうただけは
  きこえていてはくれぬだろうか
  わたしのほねのみみに

 

「そのどれひとつとして  わたしはたずさえてゆくことができない」

そう、人は何ひとつ持って空へ旅立てないのだ。

 

前回も同じカットと撮った。たぶん並びは違うが…。

 

田山花袋が戦前、日本中の温泉♨️をめぐった旅行記を書いている。

新田次郎の妻 藤原てい満州からの逃避行を書いた自伝をヒロに勧められた。

三島由紀夫の短編「岬にての物語」が面白そうだ。

ドストエフスキーの著作で唯一僕が読了できた中編「貧しき人々」の冒頭を読む。

ヒロが太陽の「ブルーノ・ムナーリ特集」を部屋へ持ち帰る。

なぜ? と思ったが、以前僕が気に入って着ていたユニクロのTシャツのデザインを描いたのがムナーリだという。

あの自転車の画だ!

美術に暗い僕は何も知らなかった。

 

パウル・クレーの絵はがきを持って来た。玉戸翁に書く。

遅めの夕食。

信州牛のステーキと〆のスープカレーに満足。

就寝は十時半、谷川の音を聞きながらいつのまにか寝入った。

 

 




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