テレワークの急速な広がりを受けて、コワーキングスペースの需要が高まっていると聞きます。
コワーキングスペースは、有料の場所貸しサービスみたいなもので、お金を払ってオフィスのような作業場所を借りることができます。
各主要駅に何らかのコワーキングスペースがありますので、出社に比べて移動時間が節約できます。
家では様々な事情があって仕事に集中するのが難しい人にとってもコワーキングスペースはありがたいものでしょう。
コワーキングスペースを法人契約で借りて、社員が自由に使えるようにしている会社もあるようです。
ちなみに僕が色々なコワーキングスペースを利用できたのは、200ヶ所以上のコワーキングスペースを自由に使える日経オフィスパスを使っていたからです。
コワーキングスペースの利用を検討している方は、とりあえず日経オフィスパスを使って相性の良いコワーキングスペースを探してみるのがいいと思います。
都内だと大きな駅のそばには大体どこでもコワーキングスペースがあるので、普通にカフェ代わりにも使えます。
この記事では、僕が個人としてコワーキングスペースを利用して感じたメリット・デメリットを紹介していきます。
コワーキングスペース利用の参考になれば嬉しいです。
コワーキングスペースを利用するメリット
コワーキングスペースを利用するメリットは以下です。
- オフィスのような環境を都合の良い場所で利用できる
- 家で仕事するよりも集中できる
- コーヒーやドリンクが好きなだけ飲めるところが多い
- 新しい出会いが生まれる可能性もある
順番に説明していきます。
オフィス環境を移動時間を短縮して利用できる
ノマドワーカーの一部の方はカフェで仕事をしている人もいるかもしれませんが、カフェに行っても席が取れなかったり、ガヤガヤとうるさかったり、隣の人との距離が近くて仕事しづらかったりと、色々と不都合なことはありませんか?
僕はカフェがすごく好きで、よくKindleを持って勉強したり読書しに行くのですが、パソコンを持って仕事をしに行くことは少ないです。
というのも、都内のカフェは混みすぎていて幅を広く取れないし、騒がしいのでなかなか集中できないからです。
カフェは仕事をするためには作られていないのです。
その点、コワーキングスペースは仕事のために作られているので、広々としたスペースが確保できます。
周りの人も仕事をしている人ばかりなので、大声でカップルが喧嘩し始めたり、新宿のルノワールのように夜の面接が始まったり、アムウェイがウェイしていることもありません。
会話が禁止されている有料自習室ほどではありませんが、カフェよりも断然集中できます。
また大きな駅のそばには何かしらのコワーキングスペースがあるため、移動の時間が短縮できるメリットも大きいです。
総務省が調べた東京都の通勤・通学時間の平均は1時間34分でした(往復、2016年)
自宅から出る分、コワーキングスペースに通っても通勤時間ゼロにはできませんが、毎日垂れ流していた94分を往復20分にできれば、1日1時間もの時間が浮きます。
僕自身、通勤に往復1時間かけてたところを徒歩で通勤できる家に引っ越して、
「こ、こんなに自由な時間が増えるのか...」
と驚いた経験があります。
異動時間短縮の効果は時間だけではありません。
電車内でのストレスからの解放も大きいです。
ある意味福利厚生として、会社が複数拠点のコワーキングスペースを法人契約して自由に使えるようにしてくれたら、社員の幸福度・満足度はアップすると思います。
自宅で満足に仕事ができればそれに越したことはないのですが、小さなお子様がいる家庭などでは厳しいでしょう。
別の業界の人と知り合いになれる可能性がある
僕はコミュ障なので人に話しかけることはできませんでしたが、コワーキングスペースには様々な人がいます。
オープンな作りになっているコワーキングスペースもあって、そういうコワーキングスペースならビジネス上の知り合いを増やせるかもしれません。
僕は一人で仕事に集中したいので、なるべく世間との交わりを断とうとしていましたが、コワーキングスペース内で周りを見ると、けっこう仲良さそうに話している人がたくさんいました。
人とのつながりでチャンスを生むタイプの仕事をしている方には何かチャンスがあるかもしれません。
登記ができるコワーキングスペースもある
法人を作るときには住所を登録する必要があります。
僕が会社を作ったわけではないので詳しく語る実力はないのですが、自宅を法人の住所にしてしまうと、第三者に住居の情報がバレてしまう可能性があります。
レンタルオフィスとして登記可能なコワーキングスペースを利用することで、法人の住所を自宅以外にすることもできるようです。
(自分で会社を作るときはやってみようと思います)
まぁ、普通にオフィスを借りて商売やってる人には関係ない話かもしれませんね。
マイクロ法人を作って節税したい人には影響があります。
コワーキングスペースを利用するデメリット
コワーキングスペースは良いところもたくさんありますが、デメリットもあります。
僕が実際にコワーキングスペースを使ってきて感じたデメリットは以下のようなものです。
- 荷物が重い
- 自宅だと移動時間はゼロ
- 人の声が気になる
- 机が自分にピッタリ合っているわけではない
- 気温や湿度の調整ができない
パソコンを持って歩くのは辛い
僕は普段はMacBook Proを使っているのですが、軽い軽いと言われるMacBookでもリュックに入れて持ち歩くのは辛いです。
特に夏場は汗もかくし、最悪です。
本を読むためにiPadを入れるとそれも重いですし、書籍なんて入れたら重すぎて背中がもげます。
なんだかんだ、荷物をキャビネに置いておける会社ってありがたいんだな、とコワーキングスペースを使ってみて感じました。
月額契約してロッカーを借りることができればいいのですが、それでも自宅に比べると不便なことも多いです。
寒かったり暑かったりして、調整不可能
当たり前ですが、コワーキングスペースは僕だけのスペースではありません。
誰かにとって暑い部屋が、僕にとって寒いこともありえるわけです。
管理している方に言えば調整もしてくれると思いますが、僕が感じた「寒い」が必ずしも正解なわけではないので、難しいところです。
自宅ならエアコンのスイッチひとつでできる調整が、色々と気を使わなければならないのは辛いところです。
オフィスに比べてコワーキングスペースはどうなの?
じゃあオフィスに比べてコワーキングスペースは仕事に集中できるの?というのは皆さん気になるところでしょう。
オフィスよりは断然いいです。
僕の主観ではありますが、オフィスほど集中を阻害される環境はありません。
隣の人は電話でうるさいし、誰かが議論してるし、話は聞こえてくるし、資料作ってるときに話しかけられるしで本当に人間をここまで集中させない環境は珍しいと思います。
会議室で誰かが怒られている声が聞こえてきたりするのも不愉快ですよね。
コワーキングスペースはそんなことはありません。
自分の仕事に集中したいならオフィスから離れるのは名案です。
このように個人の業務にはコワーキングスペースが有効な一方で、「すぐに声をかけられる位置でチームで仕事をする」のは当然ながらできません。
今ではチャットだったりZoomだったりで離れていてもコミュニケーションは問題なく取れるとは思いますが、近い距離でやり取りしながら仕事をしたい人には昨今のテレワークブームは辛いものになるでしょう。
ただ、アフターコロナの時代にはテレワークの普及は既定路線であって、オフィスで働かなくなるのが当たり前になると思います
今までは「そんな時代が来るかもしれないな」と思っていた程度ですが、新型コロナの衝撃は大きく、人々の働き方は大きく変わっていくことでしょう。
リモートワークは快適だけど、自由には責任が伴う
リモート作業は快適です。
静かな場所で自分の仕事に集中できます。
しかし自由に仕事ができるということは、結果を出さなければ誰も守ってくれないということです。
オフィスに行って仕事をしているフリもできません。
これまでメールやチャットを開いて「やっている風」に見せていた技が完全に封じられてしまったのです。
「貢献」を軸において、自分の能力を持ってチームや会社に専門性を提供していかなければ、誰にも評価されなくなります。
「自由な働き方」は厳しい働き方でもあります。
結果に責任を持たなければならないからです。
「あいつ、何も貢献してなくね?」
が可視化されるリモートワークの時代には、「自分がチームのために、会社のために何ができるか」をあらためて問い直さなければ生きていけない時代でもあるのです。