秘境・横浜のさらに奥に、炒飯の香りが絶えない魔境都市・中華街があります。
この中華街の中心的な位置にあるのが「幸せのパンケーキ」と呼ばれるカフェです。
他のどの店も炒飯とフカヒレの匂いしかしないのに、「幸せのパンケーキ」からは甘い香りが漏れてきます。
着いたのは12時頃でしたが、意外にも並ばずに入ることができました。
お客さんの回転も早いので、デート中にふらっと立ち寄ってもすぐに入れそうです。
ただ、「3時間並んだ」という方もいたので、僕の運が良かっただけかもしれません。
お店の中は綺麗で、若いカップルや女子会と思われるメンバー、そして孫と一緒にカフェを楽しみに来た老夫婦がいました。
席につくと、「パンケーキの提供について」という注意書きが目につきます。
幸せのパンケーキは全て手作りで、難しい技術を要するため、焼き上げるのに20分かかるとのこと。
20分くらいなら全然待てます。
なぜなら僕は幸せになるためにはるばる魔境・中華街までやって来たのだから。
迷うことなく幸せのパンケーキを注文しました。
実際は20分も待たなかったような気がします。
ボーッと宙を眺めていたら突然フワッと甘い香りがしました。
店員さんがパンケーキを持ってきてくれたのです。
けっこうでかい。
女子同士で行く場合は、一つのパンケーキを二人で分けるくらいでちょうどいいかもしれません。
香りを堪能し、ナイフを手にとってパンケーキを切り分けます。
こ、これは....
柔らかい...!!
中学2年生のとき、初めて女子に触れたあの日のような柔らかさ。
幸せなひとときを思い出しました。
気を取り直して、幸せのパンケーキを口に運びます。
こ、これは.....
蜂蜜と...ホイップクリームと...
ふわふわと柔らかいパンケーキが...
口の中で....
弾けて混ざるッッッ!!!
これまで食べたことのないこの濃厚な甘み、そして溶けるような食感。
まさに有無を言わさぬ理屈を越えた、脳を揺らがす快楽でした。
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料理アカウントとして長年ツイッターに入り浸り、料理アカウントとしてフォロワーが4万人いる僕ですら、こんなにふわふわと柔らかいパンケーキを作ることはできません。
ホットケーキミックスの差ではないでしょう。
何か特殊な技術で加工されているような柔らかさでした。
幸せのパンケーキで最も幸せな気分になれるのは一口目です。
一口目に全力を尽くしましょう。
スマホの電源を切り、目の前のパンケーキを味わうことに全身全霊を注いでください。
舌に全神経を集中させてください。
一口目を味わい、二口目を口に運び、パンケーキの半分が食べ終わる頃、きっとこう思うでしょう。
ちょっと、多くね?
幸せな恋愛が長く続かないように、幸せなパンケーキの幸福感もそれほど長くは続きません。
甘いものを食べているうちに血糖値が上がってしまい、どうしてもお腹がいっぱいになってきてしまうのです。
なのでやはり、一口目です。
幸せのパンケーキの「幸せ」の8割は一口目に凝縮されています。
ぜひ幸せになりたい誰かと幸せのパンケーキを食べに行って、幸せな一口目を楽しんでください。
店舗
僕は中華も食べたかったので、はるばる魔境・中華街まで出かけたのですが、幸せのパンケーキは色んな場所にあります。
一番行きやすい店に行ってみてください。
- 表参道
- 渋谷
- 銀座
- 池袋
- 吉祥寺
- 町田
- 鎌倉
などにあります。
僕は田舎者なので、表参道とかオシャレに感じますね。
まったりデートに使うも良し、女子会に使うも良し。ツイッタラー同士で行ってもいいでしょう。
子供と一緒でも大丈夫。男同士はいなかったかな。
人生で一度くらい、幸せになれるパンケーキを食べに行きましょう。
幸せのパンケーキを食べて幸せを感じ、食べ進めるうちにお腹がいっぱいになって、そこで初めて気づくのです。
本当の幸せは、自分の心の中にあったのだと。
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レストランに興味がある方には「ラリアンス」を全力でおすすめしたいです。
神楽坂のフレンチ「L’Alliance(ラリアンス)」の料理が美味しくて本当に感動したので、いつか大切な日に行ってみてほしい。