師走に入ってから、なんとなく
急き立てられる気が、年末に近づくにしたがって
気が重くなる。
師走までは、何でもないことは忘れる事が
出来たのに。今は、気持ちまで追い
立てられるようで、理由もなく落ち着か
なくなってきている。
そう言えば、障子張り、窓ふき、キッチンの掃除、
もろもろと日頃やらない仕事が浮かんでくる。
単純だがかなりめんどうなのだ。
また、散水栓の修理を考えれば、尚めんどくさい。
でも新しい年までには、片付けなければならない。
こう考えると、年末菜でには片付けるべしが、
この心境を左右しているのであろう。
そんなことを思いながら、庭先に出ると
いつも見る毎年やってくる冬の風景に出会う。
我が家の庭先に目をやると、もやもやした気持ち
が少し和らぐ。
枝に残った裏作の数個のミカンは小ぶりなだが、
色づき、南天の赤は冬の入り口を静かに
告げている。
足元では雛菊が、寒さを
ものともせず白い花弁を広げている。



何気ない風景を見ると、
庭の植物たちはいつもと変わらぬ時間を
生きている。その変わらなさが、
こちらの気持ちを正しい位置へ戻して
くれる様である。
よく考えれば、忙しさの中でこそ、小さな景色を
見逃さずにいたいものである。
師走とは、急ぐ月であると同時に、立ち止まることを
教えてくれる月でもある。
ありがとうございました。
完。