
あまり鳴らない固定電話が
鳴った。
最近は録音機能が付いていて、
掛けた人に「録音してるよ」と
事前に知らせる機能が付いた。
時折、押し売り的な電話が
来ることが多かったが最近は
この種の電話は少なくなった。
受話器を取ると、仲間の声が
聞こえた。
班長だった、班長と言っても
カラオケの組の班長で、
だれもなり手がないのを
お願いして務めてもらって
いる。
三十人ほどいる集まりの
中で、男性は少し前は5人
居たのだが、3人しかおらず、
そのうちの一人、最古参と
言うわけである。
貴重な仲間なのである。
「△さん、久ぶりに寄るそうな
出てこない?」
旦那が出張で時間に余裕が
出来たからだと言う。
知り合いをダシにして、出席を
を促す。
カラオケの誘いである。
コロナ感染症のことを考えると
ピークは去ったが、一瞬
ためらっいつつも、
心の癒しが出席をきめた。
「じゃあ準備しておいて」
そう言われ、少し緊張しながら
待っていると、二時に車が
到着。
酒をにまない男が運転手で車がきた。
三人で出発した。
久々のカラオケは、ただ歌うだけ
ではなく、互いの動きをりずむで
盛り上げて、過ごす時間そのものが
楽しかった。気兼ねなく笑い合い、
音に身をゆだねるひととき。

気づけば、音の中に心が
うもれていた。
すでに、ときは終わりの5時を
迎えていた。
ありがとうございました。
完。