先徳は「真言念誦は心身を清浄にする」と言われ、大師は
「真言は不思議なものである。
これを念誦すると無明は除かれる。
念誦してやまなければ、心は向上し向上してまどかに寂かになり、
また煩悩から次第次第に離れて、その本当の姿にかえる。
すなわちこの身このままに、御仏を体験する」
と申された。
「遍照金剛」は大師の御名であるとともに、私たちの最も親しいご真言である。
注、この大師の言葉は真言不思議云々の『(般若心経)秘鍵』の文を自由に意訳したものである大師に誤らないことを
終わり
(本文の読みやすさを考慮し、原文からカナを漢字に改め、句読点を変更し、()にて原文を補った。)
『神代峻通講話集』 神代峻通講話集刊行会刊(高野山出版社内) 昭和35年8月10日発行より転載

弘法大師息処石(腰かけ石)
高野山奥之院参道にて撮影