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ある春の日の電車内の風景

小学生がドヤドヤと乗り込んできた。十数人はいる。
あーでもないこーでもない言っている。
手にプリントのようなものを持っているので、
課外授業なのだろう。先生はいない。
高学年にしてはちょっと幼い。
5年生になったばかりの4年生という感じだ。
電車が目的の駅に停まるのか、意見が割れている。

この電車は急行で、確かに数駅を飛ばす。
乗り慣れていなければ、分かりにくい。
その様子を、近くの女性たちはわたしを含め、
大概笑って眺めていた。
わたしの前に座っていたおじさんは、
子供の騒々しさが苦手らしく、
目をつぶって耐えている。

そして、くだんの駅に着いた。
「それっ!」とばかりに飛び降りる男子。
続く一団。
ところが私の正面に座っていた女子二人は気がついていない。
級友たちがみな降車して初めて
自分たちも降りなければならないと気がついた。
そして慌てて荷物を持ち、皆の後を追った。

と、座席にカーディガンの忘れ物。
私が「あ!」と言って指差すと
おじさんが引っ手繰るようにそのカーディガンをとって
私にトスした。

わたしは今にも閉まりそうなドアに急ぎ、
ようやく忘れ物に気がついた女子に向かって
ドア越しにカーディガンを投げた。
女子生徒がカーディガンを受け取ると同時に
ドアが閉まった。

そして、電車は何事もなかったように発車した。
わたしは図らずも連携プレーを演じたおじさんに会釈をした。
おじさんも笑って返した。
賑やかだった車内が、いつの間にか閑散としている。
おじさんはまた目を閉じて寝たふりを始めた。
 
 
 
 
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