こんにちは、GreenFielderです!
「コロラド山旅記」の第二弾です。
(前回記事はコチラ☟)
いよいよ9/5(金)の朝が来ました。
朝ワシントン・ダレス空港発のフライトに乗り、一路デンバー空港へ。デンバー空港までの約4時間のフライトの中では、日本で買ってきてあった有川ひろさんの「阪急電車」を読んでいたら、あっという間に到着しました(笑)

ターミナルからシャトルバスでレンタカー屋さんへ。それにしてもデンバー空港はターミナルだけでなく、敷地面積も広大でした。
今回の相棒は三菱のコンパクトSUV。

早速運転を開始、まずは中間地点にあるBoulderに向かいます。

Boulderに立ち寄ったのは、30年前に訪れた街でセンチメンタル・ジャーニーな気分を味わいたかったからではありません(笑)
この街にアメリカでは有名なアウトドアショップ「REI」があったからです。
実は到着してから不足ギアがあることに気付き、買い足しが必要になっていたのですが、Boulderはまさに「アウトドアの街」なので、きっとあるだろうと思ったら、やっぱりありました。
到着してみると、バージニアの店とは全然規模が違いました!


ついついいろんなギアに目がいってしまう。。。
ここで必要なものを購入して、一路Longs Peakへ・・・と言いたいところでしたが、まだ国立公園内に入園できる16時までは時間があったので、近くの山をちょっと散策してみます。
Boulderの街の南西にあるコロラド大ボルダー校(UCB)の更に西側に、街のシンボル「Flatirons(フラットアイロンズ)」があり、この周辺を散策します。

峠道を上がっていくと、展望台もあって、ここからBoulderの街が一望できます。

(赤い建物群がコロラド大ボルダー校のキャンパス)
では、そろそろいい時間になってきたのでLongs Peak方面に向かいましょう。
Longs Peakまでは徐々に標高を上げていきます。
途中に大きな山容の山が見えてきたので、すぐそばのお土産屋さんの駐車場に車を停め、その山を撮影。

お店の人に山名を聞いたところ、Mt. Meekerだそう。Longs Peakはその向こう側にあって、ここからは見えないと。

「この後あの山の上まで行くのか」と思うと武者震いがします。
そのまま運転を続け更に標高を上げていき、16時半頃にLongs Peak Trailheadの駐車場に到着しました。
陽が沈むまでにはまだ3時間ほどありそうなので、今晩歩くルートの偵察をしようと考え、最低限の荷物だけトレラン用ザックに詰めて、1時間ほど登山道を歩いてみることにします。
単純なルート偵察だけではなく「歩いてみて体がどう反応するのか」を確かめるのも大事な目的です。
登山道に入ると、暫くは緩やかな坂道です。

歩き始めてすぐに気付いたのですが、シェナンドーでの登山のペースで早足で歩いていると急激に心拍数が上がり、心臓がバクバクしているのが良く分かります。
今回の登山はだいぶペースを落として登るのが良さそうです。
少し行くと分岐があります。

更に歩いていくと道は険しくなり、登山道らしくなってきます。

更に30分ほど登っていくと、沢を渡る箇所に出ます。

そして渡渉ポイントに再び標識が。

「この先は高山帯に入るため雷を避けるものがなくなります」とのこと。この先天気が崩れ雷雨に遭遇した場合は危険度が増す、ということです。今は晴天で心配ありませんが、Longs Peakを登るハイカーは、基本的に天気が崩れる午後になる前に下山することを推奨されています。
では高山帯へ入っていきましょう。

ここから一気に視界が開けて、遠くの山も見えるように。

この山は、「Twin Sisters Peak」という山名で、南北方向から見ると、鹿島槍ヶ岳のような双耳峰であることが良く分かります。

暫くいくと、遂にLongs Peakが見えてきました。
そろそろ引き返すこととしましょう。

ほぼ荷物を持たずに歩いたこともあり、ここまで約1.5時間歩いてきましたが、ほぼ疲労はありませんでした。高山病の兆候も無く、ホッとして来た道を戻ることにします。
帰路では全く写真を撮らず、場面はいきなりTrailheadまで戻ります。
Trailheadの小屋には、「9,405 ft」の表示が。つまり登山口で既に標高2,867mだということです。ちなみにこの標高は、「日本の百高山」ランキングでは40位に位置する高さです。

偵察を終え、いよいよ空が暗くなり、急激に冷え込んできました。
荷物を整理し、バーナーでお湯を沸かして甘いインスタントコーヒーを飲み一息ついてから、大型ザックにフル装備を詰め込み、仮眠を終えたらすぐに出発できるようにしておき、その後車の後ろ座席を倒して仮眠に入ります。おやすみなさいzzzzz
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・・・さっ、寒い!!!
よく考えれば北アルプス・常念岳の頂上で寝るのと同じなので、寒いのは当たり前。
たまらずザックからウレタンマットと寝袋を取り出し、寝袋にくるまってマットの上に体を横たえます。すると、マットが下からの冷気を遮断し、寝袋の羽毛が体からの熱を逃がさず、快適な温度になってくれました。なのであらためておやすみなさいzzzzz
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携帯の目覚ましで2時に起き出し、寝袋・マットを再びザックに押し込み、準備体操をしていよいよ出発です!
えーっと、出発時間は・・・・あれ?0時半?!
そう、私は一つ失態を犯していました。
私が目覚ましに使った携帯はWiFi専用で、WiFiと繋がない限り、時間は米国東部時間のまま。一方、登山で使うGPSアプリが入っている携帯は電波を拾っているため、デンバー空港で機内モードを解除した時点で米国山岳時間(東部時間より2時間遅れ)に調整されています。
つまり、私が2時だと思って起きたのは、実は0時だったのです。。。
まあ行動時間に2時間余裕ができた、とポジティブに考えて出発してしまおう。
ヘッドライトを点灯して、いよいよ出発です!
出発前に空を見上げると、そこには煌々と月が輝いていて、地上を明るく照らしています。なので、いつもは星空写真では黒く潰れてしまう地上風景が写真ではっきり写すことができます。
駐車場の向こうには「Longs Peakの展望台」と言われるEstes Coneという山が。

夕方に偵察した道を、今度はフル装備で登っていきます。
先程とは違い、流石に重量が堪えます。できるだけゆっくりとしたペースで進んでいきます。
2時間弱歩いて高山帯に入ると、先程も見たTwin Sisters Peakが夜空の下に佇んでいました。

そして行く手には月とLongs Peakが。

Twin Sisters Peakの右には下界の街明かりも見えます。星空と山と街明かり。この組み合わせ、良いですね!なお、分かりにくいですが、☟の写真にはオリオン座が写っています。そしてTwin Sistersの左のピークのすぐ上には木星も。

そして、縦位置で「冬のダイヤモンド」も。
今回はソフトフィルターを持参し忘れてしまって、ちょっと星が分かりにくいですね。。。

こんな風に星空写真を撮ってる間に、後続のハイカー達にどんどん抜かれていきます。
やっぱりLongs Peakを目指しているハイカーは未明から登り始めるんですね。
重装備の私と違って、軽装備の彼らはとにかくスピードが速い!あっという間においていかれました。
私のほうはというと、更に足を進めていくのですが、徐々に疲労が増していきます。
決して急斜面でもないのですが、空気が薄いこともあってか予想以上に消耗しているようです。。。
最初の目的地はChasm Lake。「Chasm Junction」という分岐でLongs Peak山頂方面への道と分かれ、私は谷をトラバースしていくルートへ。
そしてChasm Lakeへ上がっていく最後の登りに入るのですが、、、これが岩場ですごい急斜面!重装備を担いだ状態でこの岩場を攀じ登っていくのにかなりのエネルギーを使い、一気に消耗してしまいました。。。
そして、何とかChasm Lake湖畔に到着したのが4時半。
非常に良いペース、と言いたいところですが、このペースによって激しく消耗した、とも言えます。しかも、朝日に赤く染まるLong Peakを撮影するには、あと2時間滞在しなければなりません。これはちょっとペース配分を誤ったか。。。
後悔しても仕方がない。疲れた体に鞭を打って、カメラ機材を取り出し、まずはLongs Peak周辺と星空を撮影してみます。
うーむ、ここで雲が出てきてしまいましたね・・・。

なお、このChasm Lake周辺には幾つかのヘッドライトの光が。きっと皆さん考えることは同じで、「Chasm Lakeと朝日」「朝日に染まるLongs PeakとChasm Lake」といった写真を撮りたいんですね!

そして1時間ほどすると空が明るくなってきて、周辺が良く見えるようになってきました。


そして更に待つこと1時間、いよいよ東の空が明るくなってきました。谷の向こうにTwin Sisters Peakと一直線の光の筋が。

日の出とともにLongs Peakは赤く染まってくれるか、ソワソワ・・・。

そして、日の出。

おおおっ、赤く染まった!

朝日で赤く染まることを、ドイツ語で「モルゲンロート」と言います(夕日で赤く染まることは「アーベンロート」)。
今回の主要な目的は、この「モルゲン Longs Peak」を写真に収めることでした。
とりあえず目的達成!やったね!
朝日に染まったLongs Peakの絶壁に見とれていると、後ろから声が聞こえます。
「ねえ、ちょっと」
ん?誰に話してるの?と思ったら、白人のティーンの男の子がこちらを見てます。
「僕のために写真を撮ってくれる?」
「ああ、いいよ」
「ありがとう。じゃあ、このスマホで、僕が立ってるここから撮ってね。」
彼はお友達と二人でインスタ映え写真を撮っているらしく、構図を事細かに指示してきます。言われた通り撮影してあげた後、今度は私が
「今度は僕を同じ構図で撮ってよ」
とスマホを渡すと、パシパシ写真を撮ってくれました。
その中の一枚がコチラ☟です。

それにしても、先程から周辺でピィピィ鳴く音がします。はて、なんでしょう?
じーっと岩場を凝視していたら、小さな動物が動いてる。

鳴き声の主はこの子でした。
後で調べたら、AIが「アメリカナキウサギ」だと教えてくれました。

時間の経過とともに、Longs Peakはどんどん明るくなってきます。

それにしても今日は良い天気。青空にLongs Peakの威容が映えますね。
ちなみに、ここChasm Lakeの標高は11,760ft (3,584m)。よって、眼前のLongs Peak山頂との標高差は800m以上あることになりますね。
写真では伝わりにくいですが、眼前に迫る巨大岩壁は圧巻でした。

さて、そろそろ戻りましょう。
Chasm Lakeからは岩場を下り、再び谷沿いのトラバース・ルートで戻っていくことになります。

コチラ☟の写真、これから下っていく岩場なんですけど、緩やかに見えますが結構急です。真っ暗な中、よくこんなところを重装備で登れたな、と自分で自分を褒めておく(笑)

一気に下ると、遠くの岩にハイカーが。カッコ良い。

一段下にあるPeacock Poolも朝日を反射して輝き、美しい。

トラバース道をだいぶ歩いてから振り返ると、この景色。

そして、Chasm Junctionまで戻ってきました。
さあ、この目の前にそびえるMt. Lady Washingtonに登るか否か。
・・・今回はやめておこう。。。

写真では頂上まですぐそこのようにみえますが、ここも岩場登りのルートで、今の疲労度からするとちょっとリスキー。
Longs Peak山頂到達を次の目標として再訪することがここでほぼ確定しました。
Trailheadへ向け下りますが、疲労の色濃く写真を撮る余裕もありません。
かろうじて、目の前に現れたリスを撮るくらい。。。

換算90mのレンズでこれだけ大きく撮れることが近さを物語っています。

漸く昨日偵察しにきた地点まで戻ってきました。

ここでLongs Peakとはお別れ。
でもまた来るよ!今度は登頂してリベンジしてやるからな!
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こうして、最後は足取り重くなりましたが、無事Trailheadに戻り、Longs Peak Trailは終了です。
結局4,000mにも達することはできませんでしたが、次回に繋がる結果と満足しています。
今回の反省点・気付きは以下の通りです。
・高高度で距離も標高差も大きいLongs Peak Trailで山頂を目指すのであれば、不要な荷物はできるだけ省き、重量を小さくして臨むべき。
・今回長いパンツを履いて登ったが、その場合サポート・スパッツを履くことができず、筋肉疲労を軽減できなかった。
・これまで自分のポリシーとしてトレッキング・ポールを使用してこなかったが、今回のような厳しめの山行では、トレッキング・ポール活用は足の筋肉疲労を軽減してくれるツールとしてアリだと思う。
・山行中の栄養補給が足りなかったかもしれない。遠征時はおにぎりは持っていけないので、バナナやエナジージェルなどもしっかり持っていく必要がある。
これからどんどん寒くなっていくので年内の再訪は無理ですが、まだ任期がある来年夏にあらためて訪問し、上記反省点を考慮してLongs Peak山頂を目指したいと思います。


次回は、翌日のBoulderでの「おかわりハイク」についてです。
最後までご覧頂きありがとうございました!
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