個別報告でふれようと思うのですが、このガイドラインってお気楽ですよね。
http://www.telesa.or.jp/consortium/provider/pdf/provider_041006_2.pdf
P2
②刑事上違法な情報に関する刑事責任の存否
(注)プロバイダ責任制限法は特定の者の権利を侵害する情報に関する民事責任(不法行為責任)に関して、申立者、発信者のそれぞれに対して免責される場合を定めたものである。このため、刑事上違法な情報2に関する刑事責任の存否については、このガイドラインに基づいて判断することはできないが、一般に民事責任を免れる場合に刑事責任を問われることはないといえる。
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わいせつ画像、児童ポルノでは、刑事上、わいせつ図画陳列罪、児童ポルノ陳列罪への該当性が問題となる一方、民事上も名誉毀損、プライバシー侵害等に該当する可能性もあり、この場合の対応については、本ガイドラインが適用される。
刑事責任については全く適用されない。次元が違う。
東京高裁H16「所論は,要するに,いわゆるプロバイダー責任制限法によれば,被告人は,本件掲示板の管理者であって,同法3条1項の要件を満たさないから,同法の適用あるいは類推適用により,被告人は被害児童に対する関係で民事・刑事の責任を免責される,と主張する・・・が,前記説示に係る事実関係の下では,被告人がいわゆるプロバイダー責任制限法によって,その刑事責任を免責される理由はないというべきである。所論は,独自の見解に立つもので到底採用の限りではない。
P3
①常時監視義務がないこと
ウェブページ又は電子掲示板等に掲載された情報の流通によって他人の権利が侵害されている場合に、そもそも当該情報が流通していること自体をプロバイダ等が知らなかったときは、プロバイダ等が送信防止措置を講じなかったとしても、申立者との関係で当該情報を放置したことによる損害賠償責任を負わない(法3条1項2号)。
言いかえれば、プロバイダ等は、自己の管理下にあるサーバに格納された情報が他人の権利を侵害していないかどうかを監視する義務はない。このような義務があるとすると、サーバ内で頻繁に更新されていく情報を常にモニタリングしなければならないことになって負担が大きいばか りでなく、不作為責任を問われることを恐れてサーバにアップロードされる情報をプロバイダ等が事前にチェックして、必要以上に情報を削除してしまうなどのおそれがあり、「表現の自由」に対する萎縮効果をもたらす可能性があるからである。45
なお、いったん送信防止措置を講じるなどした後に同じ発信者がファイル名を変更するなどして再び他人の権利を侵害する情報を発信した場合でも、プロバイダ等に新たな違法行為が行われることまでを監視する義務はない。
刑事責任については、違法画像の投稿について未必的な認識で掲示板を設置すると正犯の着手で、違法画像が投稿されると既遂(東京高裁H16)。
被害者等から削除依頼があろうとなかろうと、認識して放置すれば不作為犯で検挙される危険がある(名古屋地裁H18、神戸簡裁H19、横浜地裁H15)。