ども、さんぺいです。
2025年、あけましておめでとうございます。
okinawasoba.hatenablog.com
昨年は、『Aランチ』出演や、雑誌『ディスカバー』、阪急うめだ本店での催事、ラーメンエキスポでのスリムクラブとのステージなど、様々な場所で沖縄そばの紹介をすることができました。
自分でも予想外のことが次々と起きていますが、予想がつかない人生を楽しんでおります。
2025年も沖縄そばに関する仕事を目一杯仕込んでいて、より楽しんでもらえると思います。
中年男の挑戦、応援よろしくお願いします。
今回ご紹介するのは、『きしもと食堂 八重岳店』。
最近、沖縄そばの歴史を振り返る作業をしていて、あらためて沖縄そば作りの奥深さを感じています。
『きしもと食堂』は、本部町渡久地にあり、創業は、明治38年(1905年)で現在営業している沖縄そば屋では最も古いお店です。
沖縄は、太平洋戦争で地上戦の被害があったこともあり、戦前から続く飲食店はほとんど無く、沖縄そばの歴史を紐解く上でもとても貴重なお店なんです。
『きしもと食堂』では、昔ながらの製法を受け継いでいて、出汁の取り方や、三枚肉の味付けなどそのままの形で作られているのですが。
中でも特徴的なのが、麺づくり。
沖縄そばは、製麺所が発達する以前は手打ちで作られており、ラーメンのような「かん水」ではなく、「木灰汁」を用いていました。
現在では、木灰の入手が難しくなったことなどから、この手法で麺作りを行う店はごく僅かとなっています。
『きしもと食堂 八重岳店(やえだけてん)』は、本部町伊野波にあり、本店と比べキャパも広めで駐車場も大きく取られています。
本店と同じ沖縄そばが食べられるので、本店で長時間並ぶのは大変だけど、『きしもと』のそばは食べてみたいという方にお薦め。
私もよく利用しています。
清潔感があって整頓された店内。
昼時には常連さんも多く訪れます。
さすがベテラン店といった感じの落ち着いた雰囲気。
席は、カウンター席、テーブル席、座敷が用意されていて、団体客や家族連れでも利用しやすく、もちろんひとり客でも安心です。
注文は食券制です。
沖縄そばは「岸本そば(三枚肉と赤肉の沖縄そば)」1種類のみ。
厳選されたメニューに老舗沖縄そば店のこだわりを感じます。
サイズは、特大、大、小から選ぶことができ、名物のサイドメニューじゅーしーもあります。
今回は、岸本そば(小)800円をいただきました。
見た目も美しい沖縄そば。
かまぼこにネギ、三枚肉、「これだよな」と呟きたくなる伝統的なルックス。

ひと口飲んで、すごく印象的な鰹出汁の切れ味。
ビシッと効いた、少し酸味のある鰹出汁が前面に出たスープです。
ただし、単純なあっさり系ではなく奥にはしっかり豚出汁があって、コクも感じられます。
味付けの特徴は、最近のように塩ベースではなく、醤油を用いている点。
なので、しっかり目の味付けで、スッキリとしながら飲み応えのあるスープになっています。

今でも伝統的な製法で作られている麺。
見てもらうと分かると思うのですが、最近の沖縄そばと比べると随分太めです。
うどんほどの太さがあって、これが独特の食感を生み出します。
木灰汁と小麦粉を合わせ、さらに茹でるときにも薪を火力として使うことで、その香りが麺に移り特徴的な風味の麺となります。
いまどきの生麺とも違って、プリッとした食感や、強いコシではなく、昔ながらの沖縄そば麺特有の食感。
歯がゆっくり入っていくような感じと言えばいいんでしょうか。
啜るというよりも、頬張るという表現がぴったりの、噛みしめて美味しい麺。
『きしもと食堂』の麺を堪能しました。
具材は、三枚肉と赤肉。
味のしっかり染みた三枚肉は、その厚みが圧巻。
昔の豚は臭みがあったため甘辛にしっかり味付けするのが店の伝統だったんだとか。
味にも理由があるんですね。
脂身のない赤肉も昔からの具材を踏襲しています。

沖縄そばの食べ歩きを楽しむ中で、伝統の大切さをあらためて感じています。
沖縄そばは、明治期に一般に広まり、うちなーんちゅの嗜好に合わせて出汁や具材を発展させてきました。
新しいアレンジや、試行錯誤は当然あって良いし、それが沖縄そばを美味しくすると思うのだけど。
伝統的な麺作りや、スープの取り方、三枚肉の味付けなど、基本を押さえた上でやっていくのも大切ですよね。
伝統を守ってくれる『きしもと食堂』のような存在があるから、沖縄そばもまた発展の余地があるわけで。
ひとりの沖縄そばファン、いち食べ手としても、『きしもと食堂』のような店を大事にしていきたいなと思います。
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