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なぜ急増? 2024年沖縄そば屋増加の不思議


ども、さんぺいです。

2024年、沖縄そば業界に異変が起きています。
沖縄そばファンの友人と会うたびに話題に上るのは、沖縄そばの新店が異常なほど多いこと。

なぜ、今年これほど沖縄そば屋が急増しているのでしょうか?




(写真:2024年9月5日オープンの『黄金屋(こがねや)』)
1.沖縄そば屋の急増
沖縄県民のソウフルフードといわれている沖縄そば
明治期に一般に食べられるようになった沖縄そばは、戦前、戦後を通して県民に親しまれてきました。
1960年代からは製麺所が増え、気軽に沖縄そばの麺が手に入るようになり、家庭でも広く食べられるようになります。

現在、沖縄県内に300以上あるといわれている沖縄そば専門店。
食堂などを含めるとその正確な数は把握しきれないほどの数にのぼります。

これまでもコンスタントに新規の出店があった沖縄そば屋ですが、私個人の調べによると、2022年が17件、23年が18件に対し24年は9月末時点で33件と例年の倍に急増しています。
例えば、6月29日『座喜味そば』、6月30日『ちだもと食堂』、7月1日『美まる(みまる)』が3日連続でオープンしており、開業がいかに集中しているか分かります。

10月も『泊そば』、『ミージマ共同売店』など勢いは止まらず、体感では週に1回は新店を訪れているように思います。

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※店舗数については、さんぺいの個人的な調べ
沖縄本島中心で、宮古島市石垣市など先島は含まない
沖縄そばをメインで提供していない食堂などは除く



(写真:2024年4月23日オープンの『たいへいそば』)
2.沖縄そば屋急増の理由
なぜ沖縄そば屋が2024年に急増したのか、はっきりとしたことは分かっていません。
私なりに、その理由を考察してみました。

(1)観光客数の増加
沖縄県が発表している「沖縄県入域観光客統計概況」によると、2024年上半期の入域観光客数は、約496万人となっており、前年比18%の増、国内観光客数は、コロナ禍前の水準を上回り、過去最高を記録しています。
また、外国人観光客数についても、国際航空路線やクルーズ船の再開などにより、回復傾向が続いています。

最近では、誰もが知る沖縄そばの有名店だけでなく、地元の人が良く行くローカルなお店でも観光客を見かけることが多くなり、沖縄観光の広がりを実感します。
そんな、需要の増加が、沖縄そば屋開業を押し上げているのは間違いないと思います。

実際に、2024年の新店の中には、『EIBUN』『貝出汁沖縄そばキセキ』『ちゅるげーそば』『まるそば』の2号店、3号店などが含まれており、既存店がしっかりと需要を見込んで拡大していることが分かります。

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(2)コロナ禍の反動
新店の店主さんに話を聞いていくと、以前から沖縄そば屋開業を検討していたが、運悪くコロナ禍に時期が重なり様子を見ていたという方もいます。
コロナ禍の際にもコンスタントに沖縄そば屋のオープンはあったのですが、沖縄県内でも外食が普段の光景に戻った2024年に満を持して開業したという店も多そうです。
コロナ時期の反動で出店が重なったことも一つの要因ではないでしょうか。

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(3)沖縄そばの認知の広まり
観光客が単純に増加したというだけでなく、沖縄そばそのものへの関心が広がっていることもポイントとして挙げたいと思います。

例えば、沖縄県内の出店増だけでなく、9月には東京で大手の「富士そば」が沖縄そばの販売を開始したり、葛飾新小岩駅沖縄そば『もとぶ熟成麺』のお店がオープンしたり、ほか本土でも沖縄そばの出店が続いています。

沖縄そばに関しての認知が全国的に広がっており、美味しい沖縄そばを食べたいというファンが増えていることが、県内の沖縄そば屋増加を後押ししていると思います。

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(写真:2024年1月6日から沖縄そばを提供の『三色屋』)
3.沖縄そば屋の増加によって何が生まれているのか
では、沖縄そば屋が増加することによって、沖縄そば業界にどのような変化が生まれているのでしょうか?
私なりに2024年の大きな変化をまとめてみました。

(1)朝そばの出現
「朝ラー」に代表されるように、ラーメンや、蕎麦、うどんなどでは朝にすする習慣が定着していますが、沖縄そばではこれまで早朝に営業する店はごく限られていました。

沖縄そばは昼の営業が基本で、朝や夜間の時間帯の店は少ないのが特徴です。
そんな中で、2024年の新店では、国際通りの『オキナワソバヤススル』が朝7時、『奇跡の手羽先』が朝8時からの営業を開始。
今帰仁村でも、『うっちや~』朝7時オープンで店を開始しました。

既存店の『花はな商店』や『わらいそば』も早朝営業を行うなど、需要の取り込みが激化しています。
メインは、観光客の朝食を見込んでのものだと思いますが、実は沖縄では昔から弁当屋が提供する「百円そば」を朝に食べる文化が定着しており、沖縄県民にも「朝そば」の店がどう浸透していくのか注目です。

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(2)新しい形態の沖縄そば
沖縄そばの新店が急増する中、当然ほかの沖縄そば屋とどう差別化するのかという工夫も生まれます。
沖縄そばの味だけでなく店舗の形態も、これまでになかったタイプのお店が出てきました。


豊見城市で7月14日にオープンした『てぃーち』。
マンゴー農園が経営するという異色の沖縄そばで、マンゴーで三枚肉を煮込んだ味づくりや、マンゴーを用いたスイーツが揃うなど、強みを生かしたお店になっています。
庭園も含め店内の雰囲気も素敵で、誰かを連れて行きたくなるお店です。

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糸満港近くに、8月26日オープンの『町小(まちぐゎぁ)』。
和食出身の店主さんが作り出す沖縄そばは、伝統をベースにしながらも具材の細部まで工夫が詰まっていて、最後まで飽きさせない一杯になっています。
面白いのが、店舗で揚げたての天ぷらが食べられるところ。
新たな組み合わせで人気を呼びそうです。

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那覇市の行列店として有名な『EIBUN(エイブン)』が、9月24日に3号店をオープンさせました。
ユニークなのが立食形式であること。
といっても、いわゆる「立ち食い蕎麦」とは全く違い、お酒も提供しながらまるでスタンディングバーのような雰囲気。
味も本店とは変えたニュータイプをいただくことができ、新たな体験ができるようなお店になっています。

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地元紙「沖縄タイムス」でも「沖縄そばの日」に合わせて、私さんぺいが2024年お薦めの新店を紹介しています。ぜひご覧ください。

www.okinawatimes.co.jp




(写真:2024年8月23日オープンの『SOBADAY』)
4.今後どうなっていくのか
2024年になぜ沖縄そば屋が急増しているのか、私なりに考察してみました。

今年がイレギュラーな年なのか、それとも出店のペースがこのまま続くのかは、今のところ不明です。
ただ、沖縄そば業界に何かが起きているのは確かだと思います。
それは「地殻変動」というか、沖縄そばに対する認知度の高まりが、沖縄そばの需要を県内向けだけでなく日本全体へさらに世界へと広げていく発端にいるのではないでしょうか。

www.okinawatimes.co.jp例えば、「ハワイの大手製麺メーカー・サンヌードル(ホノルル)が、沖縄そばの製造工程を効率化し、生産量を10倍にできる新機械を新設する」とのニュース。

県内の沖縄そば屋の増加によって、沖縄そば屋間の競争が厳しくなっていくことは確かですが、その中で創意工夫が生まれ、味についても、店舗についても沖縄そばの発展に繋がっていくことが期待されます。

私たちは、今、沖縄そばの歴史的瞬間に立ち会っているのかもしれません。



<さんぺい プロフィール>

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本名:山城 晋平(やましろ しんぺい)
肩書:沖縄そば発信家
1976年沖縄県那覇市生まれ。2012年に沖縄そばの食べ歩きをはじめ、ブログなどで発信を行う。現在、福祉の仕事を行いながら、ブログやSNSなどで、全国へ沖縄そばを広める活動を行っています。
夢は、沖縄そば屋さんの全制覇と、沖縄そばを世界へ届けることです。



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