知事選が終わって、結果は出たので今後どうなっていくのかなという感じだけど、自分の信じたい一面にのみ固執した人が多い選挙だった気がしている。
政策とかじゃなくて感情的なものというか。
個人的にはTVが嘘をつかないとは全然思ってないし、かと言ってSNSが真実だけを教えてくれるとも思ってないけど、今回の選挙は片方を悪だと叩く人が余りにも増え過ぎている気がして恐怖を感じた。
どっちも正確だったり、間違っている事、意図的に捻じ曲げられている事があるかも知れないと身構えるくらいの適切なスタンスで付き合う事を忘れてしまうと都合良く騙されてしまう事にならないだろうか。
アメリカの議会襲撃事件に乗せられて、何となく正義感で議会に踏み込んだ結果、裁判にかけられている人たちみたいになってしまわないだろうか。
結局何でも誰かが悪い、人のせいみたいなまま突き進んで、気付いたらとんでもない所にいる責任だけを負ってしまう、みたいな。
今回の選挙は決して圧倒的な結果ではなかったので、どちらの事も置いてけぼりにしないような流れになってくれたらいいのになと思う。(勿論選ばれた方向性がメインにはなるのだろうけど)
勝ち負けの意味がどんどん100か0かみたいな論調になっている気がして、本来そうやって生きてきた場面の方が少ないはずなのにおかしいなと思う。
平和ボケと言われればまあ否定も出来ないけど、そんなパキッと別れた世界な訳ないのに急にどうしたん?という疑問と、長い付き合いになってしまいそうだなと今回の選挙で痛感させられた。
こんな不安すら口にする事を躊躇わせる空気感は流石にどうかしてるんじゃないか。不安。
それはそうと、大島依提亜さんが手掛けたパンフレットやポスターを集めた展示を観に行った。
観てきた映画、買ったパンフレット、持ち帰ったフライヤーに結構な割合で大島さんの作品があって、大島さんが力を入れている映画のキャストが集まるメインポスターとは違うけど世界観を伝える事に熱を注いだポスターである「オルタナティブ・ポスター」と称されるキービジュアルみたいなものにかなり影響を受けて映画を選んできた事を初めて自覚した。
何かを感じたり考えたりしなよと渡される、わざわざ説明をしない余白のあるバトンみたいなポスターにこそ惹かれる。
試されてると思う時もあるし、信用されてると思う時もある。
過去に斎藤工さんが「キャストのバストアップがブロッコリーみたいに寄せ集まったポスター」みたいな事を言っていたけど、そういうポスターは親切ではあるけど信用されてないって気もする。
そういうアプローチの作品をこちらも信用出来ずに観ていない事が多い。
勿論逆にそういう親切さがない映画を信用出来ないという人もいるだろうし、それが好みというものなんだろうけど。
そもそも自分はどんな映画が好きなんだろうと考えると、キャラクターたちの生活だったり、社会の秩序だったり、文化みたいなものを妄想出来る作品が好きなのかも知れない。
そこに重点が置かれていなくても、ダイナーやモーテルのくたびれた雰囲気と従業員の素っ気ない態度が繰り返してきた日常を感じさせるみたいな。そういうのが好きなんだと思う。
そういうのはSFみたいに未来にしか実現の可能性がない世界観でも有効なのがとても良い。
日本の映画の大箱系の、アイドルが主演したりする感じのラブコメとかが特に苦手なのはそういうのが薄い、全部新品みたいな空気感があって生活感があまりない所に原因があるのかも知れない。
ただ、そういう映画が好きな人にとっては僕が欲しがっている要素は邪魔だと思うので単に向いてないだけという事も解っている。美や推しを敢えて薄める設定になりかねないだろうし。
映画を観て自分語りするみたいなのはあんまり良くないなと思う一方で、自分の価値観を通してしか映画なんて観られないんだから何を述べても自分が重ねてしまってるだろうとも思う。
何かそういう事も色々考えながら過ごせて良かった。
それにしても依提亜って凄い名前で活動されているなぁ。イデア。見られたもの、知られたもの、姿形の意。
名は体を表す、みたいな活動で藤川球児さんみたいなドカンとした説得力がある。
名前から記憶を呼び起こされ、大好きなGRAPEVINEの「イデアの水槽」を聴きながらこれを書いている。僕のX(旧Twitter)のアカウント名は「豚の皿」から来ているんだけど、これが体を表す日は永劫来ないだろうけど、良い曲が沢山あるので人にはどんどんオススメしていきたい。
「若いのだけが売りだった頃と比べて ウンチクがインチキくさくなってきた 何が楽しみで誰が本命なのか おれが聞きたいよunknown」過ぎる。
完全に話が逸れちゃったけど、それもこれも全部展示のおかげで刺激されて思い至ったことばかりなので良しとしたい。
会場でずっと買いそびれていた大島さんとヒグチユウコさんの本も購入したので2人が関わった作品の中で観ていない映画を順番に観るのも楽しそうだなと思っている。
またー。