現在勤めている会社で何故に働き続けるのか、みたいな話をお酒の席でしていた。
特に愛着も熱意もないと自分では思っていて、何となく「お金は責任で稼ぐしかない」みたいなことを労働のスローガンにしているので人より頑張って評価されたいだけ、という意味で「別に会社の為に頑張っている訳じゃなくて、倒産されたら困るからやってるだけ」と言ったら「ツンデレ愛社精神」と評されて、それがツボに入ってしまって飲み食いしたものが逆流しそうなくらい笑ってしまった。
業績悪化で賞与が減額になったら嫌だから貢献出来るように頑張ってるだけ。
割と無理なく勤められて権利も使いやすいから潰れたら困るし頑張ってるだけ。
会社視点で見ると滅茶苦茶ツンデレだった。大好きじゃんと言われ兼ねない。会社、自信過剰なオラオラ系の男過ぎる。
本当に生活の手段で自分に適しているだけなので勘違いすんなよって感じなのだけれど、この主張もまたツンデレの言動に重なってしまい、もう何を言っても自分の中で面白くて全然駄目だった。
「勘違いしないでよね、大型案件はボーナスの為にやっただけなんだから」「休日出勤は平日に振休が取れるからやってあげてるだけ」みたいにツンデレ愛社精神のセリフの発表会を繰り広げて大いに楽しんだものの、大人になってもこんな思春期みたいな拗らせ方をしていて、それにこれまで全く気付いてなかったのが寒いやら怖いやら幼さもあってほんのり愛らしいやらで気恥ずかしくなってしまい、いつもより顔が赤くなっていただろうなと思う。
それはそうと吉住さんの第7回単独公演「朝焼けのメリーゴーランド」を観に行った。
前回の単独のチケットが買えずに配信視聴になってしまい、その悔しさから大阪3公演の初回を先行予約で手に入れた。
吉住さんの公演が楽しみ過ぎてちょっと震えてしまうほどで、紛らわせる為に吉住さんの物販を買い、震える指で吉住さんのラジオのスポンサー権を購入した。
吉住さんへの震えを吉住さんで鎮めようというのはまるでアル中が酒を飲んで落ち着くみたいな行動パターンでゾッとした。
公演は配信や円盤化もあるだろうから詳細は伏せるものの、僕の中で吉住さんの最大の魅力である「執念が宿ったバキバキの目」が遺憾無く発揮されたとんでもないものだった。生で観ると迫力が違う。
爆笑ののちに畏怖でーす、という感じだった。(キュンでーす的な)
笑いとホラーはやっぱり近いなぁと映画や漫画なんかで思ってきたけど、芸人さんから思い知らされる経験はしたことが無かった。
吉住さんにどハマりしているのはそういう面白さと思わず身構えてしまう不気味さを自由自在に行ったり来たりするとんでもない表現力が理由なんだと思う。
何となく自身で選び続けた結果の到達点として世間一般と異なる価値観(とされてしまうもの)に情熱を注いで暮らすことの自由の強さと難しさをついつい考えてしまうし、その自由の強さと難しさが笑えてしまう根源にあるんだなと改めて感じながら観た。
ホスト、丁寧な暮らし、婚活、ゴシップ、留学経験、特ダネ、長寿などなど、色々な対象に拘る人たちの情熱が周りの目によって執念どころか執着に見えるギャップにゲラゲラ笑った。
各ネタがまさかの繋がり方をして、最後はちょっと泣きそうになってしまう切なさだった。朝焼けのメリーゴーランド過ぎてaikoの曲とか流れるかと思ったし、柚木麻子さんの小説の読後感みたいでもあった。butter、マジカルグランマあたりの。
認めてこなかった価値観の中に幸せがあると受け入れた時に、それを否定してきた自分はどうなんだろうみたいな。
会場のHEPには観覧車があって、かつてそれに乗っていた自分がキラキラした人たちの中で所在なく開場を待っている様を帰り道に思い出した。デートスポットの観覧車に乗るという経験から離れた生活を今しているというだけでまるで川を挟んでいるかの様な隔たりを感じてしまったのは、反省というか「知っているはずのことを無かった事にして自分は違うと信じたい」みたいな節もあるのかなぁと考えるなどした。
キラキラした思い出の観覧車が吉住さんが劇中で放った「監禁観覧車」という言葉に上書きされてしまったので、これからは眼にする度に「監禁観覧車だ」と思ってしまうんだろう。
何てことをしてくれたんだと思うけど、まぁそれは上書きしてしまう自分自身が吉住さんの方に乗った、というだけなので受け入れようと思う。
とりあえず配信チケットを購入したので東京公演も堪能したいところ。
これからも単独公演を大阪で続けて貰えますように…
またー。