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他人のサポートは自分の能力を削いでいくのか

 昨今の学生はchatGPTに文章を作ってもらい、それを丸暗記して利用している人がいるとのこと。例えば、就活に。大変なのは自分の考えをまとめる部分なのだが、そこはAIに作らせる事が普通になってしまうと、「対外的にきちんと通じるように自分の考えをまとめる」能力がなくなっていくと危惧されているらしい。

 たまに他人の力を借りる程度ならいいが、常にだと、もともと苦手だったその能力が、使わない事でどんどん減っていく。

 でもこれは、「苦手分野をAIにサポートしてもらっている」とも言える。「得意な部分はどんどんの伸ばし、苦手な部分は他人(もしくは何か)の力を借りればよい」という生きるハックは推奨されている。目が悪いなら眼鏡をかければいいじゃない、それと一緒だよ、みたいな。目が悪いのに眼鏡をかけずに頑張ると余計に目が悪くなるよ、みたいな。

 これはどういう事なんだろう。どちらが正しいのだろう。

 

 私自身の事で考えたら、私の苦手な事は「外で働いてお金を稼ぐ事」だ。夫が働いてくれるから、私は働かないで済んでいる。働く能力がもともとないが、働かなくて良い環境のせいで、よりその能力が減っているわけだ。

 もし私に夫の稼ぎというサポートがなければ、否が応でも働いてきただろうし、苦手は苦手でも多少は我慢もできる人間になっていただろう。

 

 他人からのサポートというのは、有難いものだが、それにより、自分の能力は削がれていくと考えたほうがいいのかもしれない。

 能力が削がれるのが不安ならサポートを受けるのを拒否して自力で頑張ればいいし、自分がより無能になっていくのを分かった上でサポートを受けラクがしたいなら、それでも良いと思う。

 理屈で言えば、サポートは無い方が良いわけだ。あると能力が削がれるから。でも、サポートがある快適さは、「幸せ」の一つの形ではある。

 つまり、幸せな環境は、人間の能力を削いでいくという事だ。幸せな環境にいればいるほど、その人の能力値は下がっていくという事だ。

 それでも、幸せな環境は捨てがたい。ここにパラドックスが生じる。

 完璧なサポートのある環境で幸せを実現する➡自分の能力が下がる➡環境のサポート力に限界が来る➡自分の下がった能力では対応できない➡不幸になる

 結果、幸せを得た事により不幸になる、というパラドックスが完成する。

 

 サポートの是非について考えさせられる例がある。

 今日もまたYouTubeのご紹介だが、米国人と結婚してNYに暮らす40代日本人女性のYouTuberさんが、アメリカの医療保険について番組を作っておられた。NYスタイルさんというチャンネルだ。

https://youtu.be/XlppkYbg_i4?si=X6gNoMkNL_6iL9FL

 内容を簡単に要約するとこんな感じ。

アメリカの医療費はもともと高かったが、昨今の高騰は常識を逸している。例えば怪我や病気をして手術や入院をした場合、医療保険に入っていないと、中流以上の家庭であっても破産に陥る。ちょっと腹痛で病院にかかっただけでも、保険がないと70万円請求される。医療保険は必須なわけだが、これも高く、国のサポートが受けられない場合の個人が支払う医療保険料は年に337万円だ。サポートがあっても年に117万円払わなければならない。しかもこれは医療保険代だけであって、医療にかかればその時々でまた医療費を支払う。これは家計を圧迫するどころの話ではない。医療保険に入るのをやめれば、病気や怪我があれば中流以上の家庭でも経済破綻する。

 アメリカの医療費がここまで高騰した理由は、医療保険において国が多額のサポートをしてきたからではないか。国がサポートしてくれてきたから、表面化しづらかった。

 来年から国のサポートがかなり減らされる事になっている。それにより、高すぎる医療保険について国民から反発がおこるはずだ。それにより、医療費が下がって適正価格に落ち着く可能性がある。最初はゴタゴタするだろうが、今の医療費が高すぎるようになってしまったのは、国が本来個人が払うはずの医療保険をかなりの部分サポートしたからなので、国がそれをサポートしなくなれば、個人は医療保険を支払えなくなる。実際、来年からは医療保険に入らない選択をする国民が増えるだろうし、医療にかかってもお金がないと支払わない国民が増えるだろ。これを繰り返す事により、医療費は本来の適正な価格に戻るはずだ」

 こういう内容だった。国のサポートにより結果的に医療費が天文学的な額にまで高騰してしまった、という例だ。

 

 ではまた~

 

ふと思ったが、件のパラドックスは逆も言えるのでは?

サポートがなく不幸のどん底⇒苦手な分野の能力が鍛えられる⇒少しのサポートで充分になる⇒幸せになる

 

問題は、サポートのない状況で、絶望せず投げやりにならず、踏ん張れるかだろう。

 




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