連載コラム「映画は世界を映してる」、更新されております。
今回は時局的にこれだろうと思いました。
以下、冒頭から引用しておきます。
近年、世界中で女性の政治リーダーが数多く誕生している中、先進国ではイタリアのジョルジャ・メローニ首相やフランス「国民連合」のマリーヌ・ルペン党首のような保守や右派が目立ってきている。その先駆は言うまでもなく、1979年から1990年まで11年半に亘ってイギリスの首相を務めたマーガレット・サッチャーだろう。
サッチャーを信奉しているという高市早苗議員が自民党総裁に就任した時、イギリスの主要メディアは早速、彼女を”Japan’s Iron Lady”と紹介した。総裁選の党開票日の、目を射るようなブルーのスーツにパールのネックレスという装いは、明らかに往年のサッチャーを意識していたと思われる。
原題は”The Iron Lady"。邦題の「鉄の女の涙」は、説明っぽくてあまり好きではありません。首相時代に泣く場面もないし。
政治家サッチャーと認知症になった老女サッチャーを交互に描きながら、歩みを辿る試み。ちょっと皮肉な視線も感じさせつつ、かなりうまくバランスを取ってます。
老いたサッチャーにしか見えない亡き夫デニスが登場し過ぎなのが、個人的にはちとウザいのですが、とにかくメリル・ストリープの演技というか憑依っぷりが見ものです。