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打撃妨害とは?捕手のミットがバットに当たったときのルールを解説

打者がスイングしたとき、捕手のミットがバットに当たってしまった——これが「打撃妨害」です。頻繁には起こらないものの、いざ発生すると処置が複雑に見えて混乱しがちなプレイです。公認野球規則に基づいて、打撃妨害のルールと審判の処置をわかりやすく解説します。

打撃妨害とは(ざっくり結論)

打撃妨害とは
捕手(またはその他の野手)が打者の打撃を妨害したと判断されたとき、打者にアウトにされるおそれなく一塁への進塁が与えられるルール。

ほとんどの打撃妨害は、捕手のミットが打者のバットに触れることで発生します。公認野球規則では捕手以外の野手による妨害も想定していますが、実際には捕手のケースがほぼすべてです。

打者がバットを振るのは当然の行為なので、そこにミットを出した捕手の側に責任があるとみなされます。

打撃妨害のルール(公認野球規則)

打撃妨害は、公認野球規則5.05(b)(3)に規定されています。

公認野球規則5.05(b)
打者は、次の場合走者となり、アウトにされるおそれなく、安全に一塁が与えられる。(ただし、打者が一塁に進んで、これに触れることを条件とする)
(3) 捕手またはその他の野手が、打者を妨害(インターフェア)した場合。

審判の処置(ジェスチャーと宣告)

打撃妨害が発生したとき、球審は次の順序で対応します。

  1. 捕手を右手で指さして「インターフェアランス(That's interference!)」と宣告し、プレイをそのまま見守る

捕手を右手で指さす

  1. プレイが一段落したらタイムを宣告
  2. 再度捕手を右手で指さして「インターフェアランス」と宣告した後、頭上で左手甲を右手で二三度たたく

左手甲を右手でたたく

  1. 打者を一塁に進め、試合再開

プレイをすぐ止めないのが重要なポイントです。打撃妨害があってもプレイを続けて、有利な結果になる場合があるためです(詳細は応用編で解説します)。

走者がいる場合の処置

走者一・二塁の場合

打者が一塁に進むことで、一塁走者・二塁走者はそれぞれ押し出されて二塁・三塁へ進みます。四死球の押し出しと同じ扱いです。

公認野球規則5.06(b)(3)
次の場合、打者を除く各走者は、アウトにされるおそれなく1個の塁が与えられる。
(B) 打者が次の理由で走者となって一塁に進むために、その走者が塁を明け渡さなければならなくなった場合。
 打者がアウトにされるおそれなく、一塁に進むことが許された場合。

走者が二塁だけの場合

二塁走者は打者が一塁に進んでも押し出されません。走者二塁のまま、打者が一塁に加わって走者一・二塁で再開します。

走者が盗塁を試みていた場合

打撃妨害が発生したとき、走者が盗塁を試みていた場合はどうなるでしょうか。

四死球(デッドボール)の場合は盗塁が認められませんが、打撃妨害の場合は盗塁が認められます。

公認野球規則5.06(b)(3)
次の場合、打者を除く各走者は、アウトにされるおそれなく1個の塁が与えられる。
(D) 走者が盗塁を企てたとき、打者が捕手またはその他の野手に妨害(インターフェア)された場合。

ただし、以下の条件があります。

  • 単に塁を離れた程度では適用されず、明確に盗塁しようとする意志があったと審判員が判断した場合に限る
  • 盗塁先の塁に別の走者がいて、その走者が盗塁を試みていない場合は、進塁は認められない

まとめ

  • 打撃妨害は、捕手のミットがバットに触れたときに発生するケースがほとんど
  • 打者はアウトにされるおそれなく一塁への進塁が与えられる
  • 走者は押し出しの条件を満たす場合に進塁できる(四死球と同じ扱い)
  • 走者二塁だけの場合は押し出しにならない
  • 打撃妨害時に盗塁を試みていた走者は、盗塁先が空いていれば進塁が認められる(四死球と異なる点)

打撃妨害があっても打者が打ってフェアの打球になった場合、監督には「打撃妨害のペナルティ」と「プレイの結果」のどちらかを選ぶ権利があります。
▼「監督の選択権」については応用編で解説します。 num-11235.hateblo.jp




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