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利用控えとダンピング

つい先日、連日介護事業所の倒産などについてニュースで取り扱われました。

それに合わせ、私も先日こんな記事を書きました。

nu-so.hatenablog.com

関連するニュース記事をよく読んだ上で、なにか大事なものが抜けている、語られていない部分があると感じました。
それが「介護保険サービスの利用控え」です。物価高騰のあおりを受け、利用控えが起きてるのではないでしょうか?

 


ケアマネしか現状を確認できない

なぜニュースとして、利用控えが取り扱われないかといえば、この倒産ラッシュが大きくかかわっているからだと思います。
通年であれば、全国の介護保険の利用状況を照らし合わせ、どれくらい利用量の落ち込みがあるかを調べればいいだけのことです。それほど難しいことではないはずです。
この物価高騰のあおりは確実に介護保険サービス利用に影を落としているはずです。なにせ対象者は、これまで日本の不況を何度も体験してきている高齢者です。オイルショックから平成の米騒動まで経験してきた人たちですから、令和の米の高騰についてもなんとか凌がれていることと思います。
ではどうやって凌ぐかと言えば、生活を切り詰めるしかありません。食料が高いからといって、食べないという選択肢はない以上、どこかで帳尻を合わせる、直ぐに介護保険サービスに行きつく話です。利用しているデイサービスの回数を減らし、入浴の機会を減らす。高い昼食代も浮かせられて一石二鳥な話です。実質今働いている職場のデイケアも利用率が落ちています。正確な数字までは書けませんが、例年比で10~15%落ち込んでいます。でももっと問題は訪問介護です。報酬引き下げによる倒産ラッシュが続いているのは事実でしょうが、利用者が買い物などの生活支援を減らすこととはつながりません。どこかの事業所が倒産しようとも、別の事業所が訪問介護の受け皿となりますから、どれくらいの利用控えにつながったか比較できないわけです。これも今勤める職場の訪問介護の状況を話せば、今期訪問介護職員の稼働率が5%上がっているのです。このような状況が、地域によってばらばらに起きている状況ですから、ただ利用量を統計として出しても正しい数字とは考えられません。
せめて信憑性の高い調べ方を考えるのであれば、在宅利用者を受け持つケアマネたちに利用状況についての調査書を提出してもらうしかないと思います。

 


利用控えが起きた先に起きていること

高齢者という熟練消費者は一筋縄ではいきません。うちのデイケアで本当にあった話を紹介します。
物価高騰により昼食などの利用料金を引き上げることとなりました。当然、苦情も多かったんですがなによりすごかったのは、「利用を控えてもいいのか?」という交渉をしてきた方がいたんです。うちのデイケアの状況をみて、利用率が悪くなってきているから、自分だけ値引きをするなら来てやるという話だったそうです。利用者が苦情ではなく、上前をとって交渉をされたというのは初めて聞きました。それだけうちのデイケアが魅力的なのかもしれませんが・・・。
そして、その一方でそれにすり寄るような動きもありました。相談支援チームから聞いた話は、うちの経営陣は利用者個人別で利用料金の設定を変えようとしているというのです。完全なアウトです。
そもそも介護保険の利用者負担分利用料金を下回ることは法律上禁止されています。ではどうやりたかったかというと、介護保険サービスの利用料金には触れず、昼食代など事業所独自で設定している金額部分の請求をしないなどするという手口です。この人はお金を持っているから昼食代を請求する、この人はお金がない人だから昼食を食べても請求しない、というやり方をしようとしました。これは介護保険以前の問題で、ダンピング行為といいます。

"不当に安い価格で商品やサービスを提供することをいう。

ダンピング(英語: dumping)とも呼ばれる。適切な価格で商品を提供している他の事業者の活動が困難となるため、国内法や条約によって規制されている。"

引用元:不当廉売

不当廉売 - Wikipedia


ダンピングなら国外輸出入だけの話と思う方もいるかもしれません。国内でも立派な不正取引です。デイサービスを例に挙げてみます。
あるデイサービスが他のよりも極端に低い価格でデイサービスを提供し、競合事業所の経営を圧迫するケースが考えられるわけです。このような行為は、公正な競争を阻害しますので、回り回って最終的には利用者にとっても不利益となる可能性があるのです。

一応明言しますが、うちの内情を話はしましたが、うちはダンピングやっていませんからね。私をダンピングをやるようなところで働いているとは思わないでください。

ダンピングは、一時的に経営が上向き、一時の財務諸表を黒字にするだけのことです。その組織の職員にすれば不名誉なことであり、この利用控えを一時的なものだと甘く見ている経営者層の知識・認識不足です。
うちでも上がった話ですので、日本全国の事業所でも同じように考えている経営者はいると思います。でもダンピングは根本的解決にはなりません。どんどん経営をひっ迫させますので絶対にやめてください。
この利用控えは、高負担低福祉を招く序章だとも思っています。高負担低福祉の話は次回に。




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