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介護と刑務所

 

刑務所の中での介護について考えてみたいと思います。
まず前提なんですが、私は法律学者ではないので罪と罰の関係性や、累犯するような犯罪者と障がいの関係性についてなどは、専門外なのでこの記事の中では省かせていただきます。
一番話したいのは「刑を受けるための介護」についてです。

 


介護って特別なものなの?

介護の成り立ちをひも解けば、看護から分離した医療保険を抑えるもの。でもその実態は、古来より家族という小集団の中で、健康な者が高齢者の介護を担ってきたわけです。
現代、核家族化が進む中、家族だけでは介護を担えなくなってきたから介護保険ができたわけです。
そんな日本の介護は、今分岐点を迎えています。
高騰する社会保険料、枯渇する介護保険の財源、そして介護士の成り手不足。高齢者施設はあってもサービスはなし、なんて話はここ最近の話ではないですよね?

私など実際に介護保険を使う年齢になった時には、実際にサービスはあるのかすら怪しい状態です。
こんな記事も書いているので併せてお読みください。

nu-so.hatenablog.com

でも、今から想像する未来図の中で、介護保険サービスはないにしろ介護士不足が起きない施設があります。それが刑務所です。

昨今、刑務所の中の介護について大きく扱われていますよね。

刑務所という終の棲家――介護と出所

plus.usio.co.jp

nu-so.hatenablog.com


介護自体は特別なものではないはずなのに、継続的に介護を受けられる、安心安全が保障されると考えるとだんだん刑務所の中のほうがいいような印象を持ってしまいます。
バリアフリーに配慮された施設、味・栄養・咀嚼・飲み込みにまで配慮された食事、排泄・入浴時の身体介護を、受刑者のほうが一般生活をしている人より手厚く受けられるのではと思ってしまいます。


服役者・生活保護

ずいぶん昔から、就労・納税をしている社会人と刑務所は比較されてきましたよね。
刑務所は規則正しい生活、バランスのよい食事、残業のない仕事(刑務作業)があります。
一方社会人は、バランスの良い食事どころか、食べる時間もなく残業時間に追われ、休みは寝て過ごしていて規則正しいとはほぼ程遠い生活です。
なら刑務所より社会生活のほうが悪いんじゃないかと思ってしまう事態です。

そして、もう一方で生活保護世帯も比較の対象にされてきました。
生活保護を受けながら、パチンコなどの賭け事という娯楽をすることや、贅沢な食事ができてしまうようなことは批判が強い状態にあります。
その生活保護受給者も、介護については介護扶助があります。食事代などは抜かしたとして、サービスの本人負担がないので、(語弊はありますが)節制して利用する必要はないわけです。

どうしてこんなに批判が集まるのかと考えてみると、服役者や生活保護受給者が、日本人としてフルスペックの権利を受けることへの僻(ひが)みなんだろうなと思います。
自分は大変なのに、人の払った税金で生活している人や、社会ルールを守らなかった犯罪者が自分よりいい生活をし、それでいて自分の税金や社会保障は高くなる一方だと思うと心情は理解できます。
ですが、それってフルスペックの権利でしたでしょうか?

生活保護受給者は、ケースワーカーに2ケ月に一度会って、現在の生活状況を説明し、レシートなどもこまめに提出しなければなりません。ちょっと物が壊れても、もらっている保護費でまかなえきれなければ、ケースワーカーに頭を垂れに行かなければなりません。そのことに気持ちが荒む人も多いのが実情なんです。

一方服役者は刑に服すために、まず市民権がありません。なので選挙などの社会活動ができません。そして、一般社会の人との交流もできませんし、表現の自由も制限されるので、SNSなどもできるわけがありません。

これらの制約があるのが、服役者や生活保護受給者なんです。
・・・その程度なら、やっぱり刑務所でも大丈夫だと思いますか?

こんなにSNSが発達した背景には、承認欲求があるといわれていますが、刑務所の中は承認欲求を満たされない世界ですよ?
いくら投票へ行こうとも、政治が変わったという実感は感じないので、私も市民権が奪われることはあまり気になりません(汗)。でも、自分の承認欲求が満たされない世界に自分が置かれたことがないので、自分がどのように苦しむのかは私には想像がつきません。その世界に身を置くことって怖いと思わないですかね?
私は一般的な社会生活で受けるフルスペックの権利というのは、想像よりも大きく重要なものなのではないかと感じています。

 


塀の中との差は「情」

そして、本題である介護ですが、これにも大きな差があると思うんです。
介護って、技術はさておき誰でもできる行為ですよね?ということは誰がやっても同じなんだから、上手な人に介護を受ければいいってものでしょうか?

私は介護には技術以上の質ってあると思うんです。
それは「情」なんじゃないかと。

長年連れ添った夫婦や、信頼のおける子どもなどの家族が行う介護は、施設の介護より悪いわけはありません。これが一番だとします。
その次が、普通の施設の介護なんじゃないかなと。介護保険料を払い、介護サービスを正当な報酬として受ける。これは介護をする、受ける立場はフェアですからね。
そして最後が、刑を受ける服役者が受ける介護なのではないかと。
これからも刑務所での介護は、人手が多くなることは間違いありません。でも、それは家族から受ける介護と同じものでしょうか?介護施設で受ける介護の様に、介護職員に物申せる関係が築けるでしょうか?
どんなに疎ましく思っても物申せない介護が、受刑者が受ける介護なのではないかと、私は考えてしまいます。

そしてそう考えると、これは同じ介護の話ではないし、フルスペックの権利のある立場とは大きな差、隔たりがあるだろうなと私は思います。




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