「テレビを見ながら食事」というほどではないつもりですが(そもそも食卓とテレビが離れています)、ニュースはいつもつけています。民放のバラエティ色が強い報道番組(?)は好きではないので、たいていNHK。
テレビとは言え、耳から入ってくるニュースは音だけです。
耳だけで聞いてわかりにくい言葉や、字幕がなければ漢字がわからない言葉は、結構ありますよね。
そんな言葉を、気がついたときに子どもに説明してきました。
たとえば、最近説明したのは「瑕疵」。
政治家の答弁だったか政府担当者の答弁だったかのニュースで、「"かし" はない」といった言葉が出てきたんです。
しかし、耳から「"かし" はない」という言葉を聞いても、瑕疵という言葉と意味を知らなければ、話が通じません。
高校生の末っ子に尋ねたところ、よく知らなかった様子。「きず、欠陥という意味」と説明したまではよかったんですが、漢字は私も出てきませんでした。
「スーパーせんせい」に「瑕」のつくりの方だけ書いて「偏がわからないなあ」、「疵」の"此"の部分だけ書いて「あとはどうだったかな」と言うと、さすが末っ子、王へんとやまいだれを思い出したようでした。
ふだん使わない語彙も、ニュースや新聞には使われている。
耳から入った言葉を理解するには、それだけの語彙を持っていなければなりません。
それには、やはりテレビのニュースや新聞で使われている言葉に注意するとよいのではないかと思います。
そうすれば、1日1語ずつでも1年で400近く語彙が増えることになりますから。
最近こんな風に気になった言葉としては、
「のりめん」……例えば「道路脇の "のりめん" が崩壊し~」なんていうニュースで使われます。漢字なら「法面」。傾斜地のこと。
「げんち」……どこかの国の首脳会談で使われていたかな。「制裁の "げんち" をとる」といったように。「言質」ですね。
「かきいれどき」……お客さんが集まって儲かるから、売上を掻き込むように「掻き入れ時」…ではありません。売上を帳簿に書き込む「書き入れ時」。
今朝のニュースでは、ハンセン病元患者の語り部が減少しているという話題が取り上げられていました。その冒頭、「ハンセン病はらい菌による感染症で」と説明がありましたが、あまりにさらっとした速い説明だったので、最初「ハンセン病はばい菌による感染症で」と聞こえてしまい、一瞬どきっとしました。
ハンセン病=らい(癩)ということを知っていないと、うっかり聞き間違えたままになってしまうかもしれません。
※ところで、ハンセン病に対する差別はもちろん、がん患者に対する差別なども、なんだか理科教育、科学教育の失敗を表しているような気がしてしかたありません。
つい先ほども、安倍首相とEU大統領・EU委員長の共同記者会見で、安倍首相が「自由貿易の "きしゅ" として」 と言っていました。会見のニュースを見ながら、「これで、馬にまたがった人を想像する人はどれぐらいいるんだろうね」なんて末っ子と話していました。まあ旗手はオリンピックでも登場しますから、大丈夫かもしれませんが。
ただし、ニュースや新聞が必ず正しいというわけでもない。
最近も、桂歌丸さん死去のニュースに関連して、桂文珍さんが「"こうせき" が鮮やかな~」と話したところ、新聞で「功績が」と書かれていてがっかり、という指摘がありました(正しくは「口跡」。言葉使い、セリフ回しなどのこと)。
アナウンサーが化学物質名を読むときに変なところで区切られて、少しがっかりすることもあったり。
それはともかく。
そもそも「言葉」がどうも気になってしまうのは私の性分ですが、ニュースや新聞は子どもに説明するいい機会になっています。
居間に常備してある辞書類が、しょっちゅう役に立っています。
