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「中国が日本に5000万人の移民」を計画しているというトンデモ話について


https://x.com/FjokKtr/status/1942816728687526200

 「元国連理事」の大野寛文なる人物が2月に上海を訪れた際に、

・日本に中国から5000万人の移民を送り込む
・こちら(中国)側についた方が良い
・いずれに日本はなくなるから我々と仲よくしといた方が良い
・中国では日本への移住CMがTVで流れている
・そのCMには(中国の)大臣も出てる
・日本政府が後押ししているので行きましょうと言っている

という話を聞いたと披露していた。この元動画は日本誠真会の吉野敏明の7月2日のyoutube動画「深刻化する移民問題 今後5,000万人になる!?日本に迫る危機 元国連諮問機関理事 大野寛文・吉野敏明 対談」の切り抜き動画となる。大野の発言は荒唐無稽も良いところであり、日本への移住を募り、中国の大臣格が日本政府の後押しがあると述べるTVCMが中国で流れたならば即座に中国でも、そして日本のネット圏でも話題になるだろうにその様な情報は一切ない。中国の検索サイト百度においてもそのような情報は存在しない。その様なCMは存在しないので当然だろう。そしてこの「中国から5000万人移民」ネタは大野の持ちネタらしく他でも話している。7月3日「日本に迫り来る壊滅的危機!移民問題と国際機関の闇 (大野寛文×石田和靖)」ではCMや日本政府の後押しという細部の部分が欠落しているものの、同様の話をしている。またこちらでは中国側についている日本の政治家の実名を知っている素振りをしたり(名前は明かさない)、自分に話したら外でしゃべりますよといったのに中国側の人間はしゃべっても日本国民は動かないから良しという話をしていたりする。端的に言えば「自分だけが知っている秘密(ソースは事実不詳の「体験談」)」を吹聴して危機を煽っている構図となる。そしてこの動画を受けて「2033年までに中国から日本に5000万人が送り込まれる」という話が新たに生まれている。


https://x.com/JmaxTopics/status/1940915269758754856

この「2033年」という数字は上記の動画では出ていないのだが、この番組を聞いていた立憲民主党議員の原口一博のスペースに石田和靖が出演し、その際に石田が2033年と述べて生まれた情報だ。実際にこの計画を実現しようと思った場合、一年に数百万人の移民が中国からくることとなる。この話を信じる彼らには移民もまた生活のある人間という観点が完全に抜けており、「移民計画」があれば強制的に中国から日本という外国に5000万人も移民が可能だと考えているらしい。
 ところで、この大野は冒頭の動画では「元国連理事」という肩書を付けられている。大野のyoutubeチャンネル名は「国連の元理事が追求する世界の真実」とあり国連の理事であることを示していたりするが、大野のXアカウント上では「元国連諮問機関理事」、インスタでは「国連経済社会理事会の諮問機関の元理事」*1、その他のページでは「元国際連合経済社会理事会理事」などもあり、国連系の肩書は示してはいるものの果たしてどこに所属していたのか不明な肩書が多い。 この「諮問機関」に関する情報については現存する限り、2021年8月の社会貢献DAYというイベントのお知らせにおいて、講師に大野が予定された際の「国際連合 経済社会理事会諮問機関太平洋地域発展及び教育組織 理事」というのが唯一のものと思われる。この一般社団法人「太平洋地域発展及び教育組織」のページは存在するが、お知らせや活動報告などが「test」という存在になっており少々お粗末なHPとなっている。そしてこのHP上では過去の理事紹介などはない為に大野の名前はない。また今現在のHPのURLは「pridengo-jp.org」なのだが大野が理事をしていた思われる2021年夏時にはURLは「un-pride.or.jp」となっていた。この古いページにおける「組織紹介」の項目には各理事の紹介がされているのだが、アーカイブ上に存在する2021年6月2021年10月に「大野寛文」の名前は存在しない。付け加えるならばアーカイブ上に存在する全期間(2020年8月~2023年5月)の「組織紹介」の理事の名前にも存在しない。つまりはHP上に大野がこの組織の「理事」であったかは不明となる。理事就任期間が短くHP上のアーカイブには残らなかったのか、それとも実は理事でなかったのか、いずれか不明なものの仮に理事だったとしてもそのキャリアはHP上の未表示を考えれば短そうに見える。
 この「国連」肩書を使う以前はイベントプロデューサー(2023年11月)などの肩書であったようだが、2024年6月頃からこの「元国連理事」という肩書を使い始めたようだ。例えば大野のyoutubeチャンネル開設時の動画(2024年6月23日)ではこの「元国連」の肩書を使用しているし、X上では2024年7月27日に「元国連理事が語る本当にヤバい日本の真実【 都市伝説図鑑 ゲスト:大野寛文さん 】」(動画削除済み)からこの肩書と共に存在の認知が窺える。実際にこの「元国連」の肩書は当たったようであるし、都市伝説系の動画に出ることによって大野の存在が認知されて行ってることも7月の動画から窺える(なお「秘密結社コヤミナティ」という都市伝説系youtubeチャンネルへの複数回出演)。それと今現在大野は「秘密結社ティーメイソン」という月額2980円の秘密結社を主催したり、「神祇学アカデミー」という月額12,000円のアカデミーを開いていたりする。何故このような方向性に活動するに至ったのかはよくわからないのだが、2024年中ごろからこの様な方向性の言説の商売を始めたと思われ、そして今現在、荒唐無稽な陰謀論というしかない「中国人5000万人移民計画」を話して拡散するに至っているのが現状だ。

中国で流れている日本への移民CMというデマについて

 中国のテレビCMで日本への移民CMは流れていないのだが、しかしその様な名目で拡散している動画が存在する。


https://www.youtube.com/shorts/QASqhS83TQg

この動画は2023年6月ごろから日本のネット圏で流布し始めた動画となる。おそらくの日本における初出は次の投稿だと思われる。


https://x.com/AboutUyghurs/status/1669137460897677312

この「TaRanChi@AboutUyghurs」は中国ネット圏で流れる動画の中で日本のネット圏でウケそうな動画を紹介する事があり、これもその一部だ。動画の流れた場所は動画下部のアイコンを見ればwechatであることがわかる。


※wechatのアイコン画

ただwechat内で「千万不要想着去日本工作生活」を検索してもこの動画は出てこず、またアカウント名はおそらく「日本 toky」までは見えるため「日本 tokyo○○」だと思われるのだが、このアカウントも探し当てられなかった。画像検索などからの動画探し当ても出来ず、今現在このアカウントや動画が残っているかどうかすらも不明なのだが、ただ言える事は別にこの動画は「実際に流れているCM」でもなんでもなくwechat内の一アカウントが作った日本での生活利点動画を超えるものではない。なおwechatで「千万不要想着去日本工作生活」を検索すると1年にいくつかこういった動画がアップされるものの上記の動画ほどに拡散しているものはない。中国の検索サイトである百度で検索してもこの動画はhitせず、ビリビリ動画などにも存在はしていない。この動画は中国よりも日本で未だにバズってる、というのが現状だろう。それと動画自体はこの記事では貼らないが、動画は色々な素材画像が貼られており、この冒頭の桜の画像はさまざな国で使用されているフリー素材(?)の様なもので日本かどうかすら分からなかったりする。なお「TaRanChi」の動画では下にwechat内での動画がわかる様に待っていたり、動画内でバッテリー容量警告が出たり、再生時間が元動画よりも長いために冒頭が再度流れたりなどの動画だったのだが、今現在はwechat内を示す情報部分である画面下部が切り取られた形で流布している*2。より騙しやすい形へなっていると言える。ただなんにしてもこれを「実際に流れているCM」というのはデマの域と言える。ただこの「CM」が大野による「5000万人移民計画」を補強している面はありそうだ。
 「こんなのを信じるのか」と思ったりするのだが、このレベルの情報でも鵜呑みにして過剰に反応している人がそれなりにいる様である。


【7月16日追記】

https://x.com/UNIC_Tokyo/status/1945028298972782937

 国連広報センターが大野と思われる人物の注意喚起をしていたので残しておく。



投げ銭用ページ note.com

*1:なお大野はインスタを二つ持っており、2019年ごろに一時期使っていたページでは「国連」の肩書はない。

*2:これ自体は2024年10月時点のX上の投稿で既に行われている細工だ。




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