おいしいものを一緒に食べると、わだかまりとか、イライラとか、憂鬱とか、そういうのが溶けてなくなるところまではいかなくても、少し薄れるよな、と思う。
睡眠薬でどうにかこうにか眠っている娘を見て、負担をかけたくないと遠慮するおかんだけど、その遠慮が巻き起こす「余計ややこしい状況」にゆうべはほとほと疲れた。なんとかゆうべの間に対応を完了させて、心を努めて波立たせないようにして布団に入った。
明け方、やたら早く目覚めてしまって、来年から始める手帳の活用の仕方などを静かにリビングの机に向かって練っていたら、目覚ましが鳴るぐらいのタイミングにおかんも起きてきた。
「いつから起きてたん?」とか心配されたけど、適当にぼやかして返事をして、珈琲をゆっくり淹れて、カマンベールチーズとお手製の生姜ジャムをたっぷりのっけたトーストをつくった。

言葉少なな朝の食卓。
おいしいものに仲立ちされている感じが、居心地のよさと悪さと、両方を伴っていた。
さぁ、これから、おかんが通う歯医者さんへの移動の「予行演習」に行ってくる。バスと電車と徒歩3分。車で送迎すれば楽チンな道のりだけど、私が仕事を休めないときのために、自立していただく。