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音楽ライブ怖い

私は音楽ライブというものに行ったことがありません。
生で演奏や歌唱を聴けば、もちろんCD音源とは違う迫力があるのでしょうし、ライブ限定曲とかの存在を伝え聞くたび、参加者の方々を羨ましく思うのは事実です。

普段の私はグッズや関連商品を一切買わず、なんなら楽曲すら直接購入せずにサブスクで聞いていることだってありますから、受け取ったものを還元する良い機会としてライブを活用したい気持ちもあります。

 

しかし、音楽ライブって……怖くないですか?

勝手な印象ですが、

・人が多い

・音が大きい

・すでに暗黙のルールやコミュニティが存在する

と、私の苦手そうな要素ばかり目についてしまう。いつも半自動的に最悪のケースを考えてしまう私としては、自分がライブでなにか恥ずかしい失態を犯した場合、もともと好きだったアーティストの曲が、その忌まわしき記憶を呼び覚ますトリガーと化してしまうのではないかという危惧すらあります。

 

みんな演奏に集中しているのだから、私の奇行なんか誰も気にしないだろうと頭ではわかっているのですが……単純に、私がライブのノリに着いていけるだろうかという心配もついて回るんですよね。やっぱり周囲の人と一体になって楽しむ、みたいな要素がフィーチャーされることが多く、飛んだり跳ねたりするのかな?と思っているのですけど、私はそういう身体的な感情表現が非常に苦手です。私がじっとしているせいで周囲に白けた感覚を与えるのは本意ではないので、実際に行ったら周りに合わせはするものの、変に自分の行動を意識してしまうせいで全然集中できない──という状況がありありと思い浮かびます(行ったこともないのに)。

 

しかしこの感覚には覚えがあります。集団で記念写真を撮影するとき、みんなでちょっと変わったポーズをとらされるやつ、と言ったら伝わるでしょうか。さすがに”醒めてる私”みたいなのを気取るつもりはないですし、やるにはやるのですが、そんな行為にすら結構な抵抗感を覚えてしまうのは、我ながら面倒な奴だなと思います。

 

どうも私には、「私というキャラクターがとりそうな行動」から逸脱することに対して強い忌避感があるみたいです。これに関して実際の人の視線の有無は本質的でなく、一人でいる時にも自分自身に相応しい立ち居振る舞いをすべきだ、という強迫観念があります。あたかも私という存在を俯瞰的に観察する第三者が存在しており、それに対して”俺はこういう人間なのだ”とアピールしているかのようです。

 

私がルールや倫理に関して比較的潔癖なのはこの性質の良い面である一方、先に挙げたような頑なさは良くない側面の典型例といえるでしょう。私の趣味や行動がややティピカルであり、自由さや独自色に欠けるのはこの辺りが関係しているかもしれません。

 

いや、こんな話をしたかったのではなく……本来書くつもりだったのは、こんなに憶病かつ面倒な人間をして、ライブの予約を取ることを決断せしめたバンドがあるという話でした。

 

People In The Boxです。

 

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確か最初に買ったのがAve Materiaというアルバムで、そこに入っている「市場」という曲にやられてしまった記憶があります。出だしの歌詞からして良いですね。

 

物語が続いていくって

感動的にみんな信じている

 

ピープルの歌詞はかなり抽象的、暗示的で、ぱっと見何を言っているのか訳が分からないことが多いです。でも、それっぽい言葉をただ並べたわけではなくて、明らかに何かの必然性がある言葉選びのように感じます。メロディーと合わせて頭にこびりつくフレーズがとても多い。象徴的な言葉たちは何かの暗喩で、アルバム全体として一個のストーリーがあるようにも捉えられます。

 

ふつう私がそういう作品を好きになると、徹底的に人の考察を読み漁ったり、自分であれこれ妄想したりするのですが、なぜかピープルの曲に関してはそういうことをした事がないです。言葉をその言葉のままで受け取るという、普段できないことができてしまう。

 

私は叙事詩散文詩以外の詩(おそらく詩といわれて最初にイメージするであろう、”考えるな、感じろ”的なやつ)に苦手意識があり、残念なことにその方面の感受性も鈍いはずなのですが、それが音楽とともに表現されることではじめて良さを受け取ることができている感じがします。子供の服薬用ゼリーみたいですね。

 

特にユリイカの歌詞は全体的にとても好きです。ユリイカ、光を!

 

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色んな人が既に言ってると思うのですが、

 

君の持ち時間はあと八小節

 

という歌詞の後、ちょうど八小節分で曲が終わるというネタがあります。不穏だ。こういう自己言及的な演出好きなんですよね……

 

確か、このLost Tapesはライブ会場限定のアルバムだった気がします。私はサブスクとかやるようになって初めて聞きました。ネットで調べたところによると、既存のアルバムに未収録の楽曲をライブで演奏することもあったらしく、ますます様子が気になるところです。

 

あと、去年読んだ本に「ニムロッド」という芥川賞小説があって、そのタイトルの元ネタがこの曲↓らしいです。

 

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小説の内容は明確に歌詞と関係があるわけではなかったと思う(「ダメな飛行機コレクション」くらい?)のですが、何となく全体に漂うシニカルさ、一歩引いて眺めているような感じが似ているような気はしました。私はどっちも好きです。

 

ユリイカとニムロッドは比較的ストレートで癖がない方だと私は思っているのですが、もっと奇妙でねじれたような曲も結構あって、たぶん知識がある人なら転調や変拍子の観点からいろいろ語れるんでしょう。中には一時間以上あるアルバム全体が一曲扱いであり、区切りはあっても分割はされていない作品(Weather Report。サブスクではさすがに分割されている)とかもあります。これだけ聞くと何か奇を衒っているように思えるかもしれないですけど、少なくともそれだけではないというのははっきり言えます。「塔(エンパイアステートメント)」の部分が特にお気に入り。

 

ということで先日、電子チケットサイトの登録を先に済ませ、予約開始と同時にページを更新しようと思っていたのですけど、何故かぼーっとしているうちに5分が過ぎており、当然先着順には間に合いませんでした(ここまで書いておいて?)。

また機会があれば……




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