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9 変な家 雨穴(2021)

【あらすじ】

 ある日オカルトを専門とするフリーライターの私は、知人の柳岡から相談を受けた。

 相談内容は、購入予定の家の間取りに謎の空間がある、というものだった。

 私は知り合いの建築士栗原にその間取図を見せると、この家はそこかしこに「奇妙な違和感」が存在すると言う。栗本はそこから大胆な仮説を展開していく。

 栗原との相談後、私はある事件をネットニュースで見つけ、今回調査した家との関連性を疑う。私は栗原の仮説に基づいた推理を記事にして、ネットに公開した。すると記事の読者である「宮江柚希」なる人物から、くだんの家に心当たりがあるとの連絡を受ける。

 それによって新たな家の存在が浮かび上がり、その間取図から更に新たな謎が生まれていった。

 

【感想】

 謎の覆面作家雨穴(うけつ)さんのデビュー作。ひょっとしたきっかけで手に入れた建物の間取図から疑問点を指摘して推理を重ねていく展開は斬新。ネットでは小説を読むのが苦手な人にもおすすめとされて、2023年のベストセラーになり、2024年には映画化もされた。ミステリーで建物の間取図が出てくると「密室殺人」を連想し、それだけでマニアのテンションが上がるもの。

 しかし抜け穴や隠れた動線をすぐに思い浮かべてしまい、私のテンションは上がらなかった。

 

*3作品連続で、映画化された作品が並びました。主演は間宮祥太朗、ヒロインは川栄李奈(映画HP)

 私は2人の雰囲気から、江戸川乱歩の「二銭銅貨」を思い出しながら読み進めた。「古くて新しい」、令和になっても温故知新である。最初の間取図が登場すると、今度はエラリー・クイーンの名作「Yの悲劇」を思い出す。そこから進む雨穴と栗本の会話は、その人工的な構成と2人芝居から、東野圭吾の「むかし僕が死んだ家」とシンクロ。1つの謎が解決すると新たな間取図が悌司され、謎が謎を呼ぶ展開に。この連鎖はアガサ・クリスティーの「親指のうずき」や「復讐の女神」を思い出させる。

 しかし本作品は、謎の連鎖が強引な感じも否めない。

 読了後に知ったが、元々の内容は本作品の第1章のみ。You Tubeで投稿されると人気が出て、そこから書籍化の話が進み、分量を考慮して後の内容を付け加えたものだという。私が感じた違和感も、この辺が原因だったのだろう。そのために物語が進む度に新たな間取図が増え、そして家系図も提示されて話が広がったのか。そのため新たな謎が増幅されるが、そんな特別仕様の家をいくつも建てて、その目的を果たした後に建物をそのままにすることは、私からすると理解の範囲外。そんな中で推理、というよりは可能性を指摘して、それがズバリ的中! と奇跡を重ねていく。

 しかしそんな推理は、どうも結論から導き出したように感じてしまう。これも書籍化された経緯からするとやむを得ないところか。

 ちなみに配偶者は、こちらの映画を観て満足した様子。どうも私は視覚認識が弱く、数ある間取図や家系図もトリックの「挿絵」的な意味でしか反応できなかったため、評判だった作品の本質には近づけなかったよう。そのためか最後はオカルトや一族の秘密儀式の要素は、横溝正史三津田信三など、過去のミステリーを連想してお茶を濁しました。

 重ねてちなみに、「変な家2」は本作品と違って最初から1冊のストーリーとして著したためか、本作品で弱いと思われた部分が補強されて、建物の間取図とストーリーがより洗練された印象を受けました。

 

 私の投稿も、ここまで映像化作品を連続して取り上げましたが、以降は映像化作品から離れます。

 

 




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