コピーを雑にお願いされるどころか、野球のアンダースローのようなフォームで「これコピーお願い」と上司が原稿を渡してくる。OLが異次元の不幸に作り笑顔で耐えまくるTwitterのギャグ漫画「耐え子の日常」が、初の書籍化を記念してねとらぼで出張連載中。第6回は上司や後輩の言動が狂気じみている「うちの職場おかしい」編です。
「耐え子の日常」は2015年からTwitter(@OLtaeko)で投稿を開始、現在フォロワー数11万以上を超える人気アカウント。主人公の辛抱耐え子には「大蛇に丸飲みされてしまってランチに行けない」など、“社会の理不尽あるある”が常軌を逸したレベルで毎日おそいかかってくるのですが、気の弱さから「平気平気!」「先にランチ行ってて!」とつい我慢してしまいます。もはやランチの約束気にしている場合じゃねーよとツッコミつつ、社会の苦味にどことなく共感してしまう、シュールなショートコメディです。
社員にいちいちクセ者しかいない耐え子の職場。上司にムチャ振りされるのは“会社あるある”ですが、彼女の上司は「コピー機に紙が詰まったんだけど」のテンションで「カバの喉に骨が詰まったから取ってもらっていい?」とお願いしてきます。オフィスで必死にカバの口に手をツッコむ耐え子……専門の飼育員を呼ぶべきとか上司のやり方を疑う以前に、なぜカバ飼っているんだ。
同僚もいろいろおかしいです。飲み会である同僚が「私、酔っぱらうと“キス魔”になっちゃうんだぁ」と困りながら告白。ありがちな光景で耐え子も「うそ〜!」と笑っていましたが、もう1人は「私は酔うと“魔”になっちゃうんだ」。1時間後、耐え子がさっきの同僚にキスされる中、隣でもう1人が悪魔のような姿に変身して「フハハハハ!」と声高に笑っている地獄絵図が完成しているのでした。
他にもデキる男性社員が人知れずに右手と会話していたりと、この会社の人事部はちゃんと機能しているのか心配になる耐え子の職場。ありえない不幸に笑いを誘われつつも、ぎこちない笑顔で耐え忍んでいる彼女の姿は他人事とは思えず、なんだか応援したくなります。というかこれほどいろんなムチャ振りをこなせるって、実は耐え子のスペックめちゃくちゃ高いような。
『耐え子の日常』初のコミックスは5月18日に全国書店で発売され、すでに3回目の重版が決定しました。本編はTwitter(@OLtaeko)で更新中です。
「耐え子の日常」の作者・そろそろ谷川さんをはじめ、Twitterの人気漫画家4人が登壇するトークイベント「人気Twitter漫画家が集結!バズる4コマ漫画祭」の開催が決定しました。7月21日にヴィレッジヴァンガード渋谷本店(B2Fイベントスペース)で19時30分に開演します(開場19時)。この漫画、ちゃんと作者いるんですよ!
参加するのはそろそろ谷川さん他、「サラリーマン山崎シゲル」などの田中光さん(@hikaru_illust)、アーノルズはせがわさん(@ringooooooooooz)、おほしんたろうさん(@ohoshintaro)。Twitterでバズを生み出しまくっているギャグ漫画家たちです。
イベントでは4コマ漫画の「オチ」だけを考える大喜利コーナーや、4人で協力して4コマ漫画を作るコーナーなど、ギャグ漫画家ならではの企画を展開。サイン会も行う予定です。
入場は無料、抽選80人の限定招待制となります。特製クリアファイルもプレゼント。応募は専用フォームより。
(黒木貴啓)
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