先日世間を騒がせた新宿で女性にだけぶつかっていく男の動画(関連記事)ですが、この動画を観て、「自分も昔ぶつかり男に出くわした」という体験談を書いた漫画が話題になっています。
作者は、pixivコミックで「ポチャペコ」を連載中の漫画家・卯々乃(@uuuno1112)さん。
漫画では卯々乃さんが高校生の時に行きつけだった本屋さんでのできごとを描いています。本を見ていると男性がドンッとぶつかってきたので、卯々乃さんは「すみません」と謝り、雑誌コーナーに移動します。すると、雑誌を見ているとそこでもドンッと誰かがぶつかってきたのです。「やけによくぶつかる。狭いからかな……」と後ろを見るも、通路はそんなに狭くなありません。
「さっさと買って帰ろう」そう思った卯々乃さんですが、このとき、棚の陰に隠れた人物と目が合ったような気がしました。お目当ての雑誌を見つけて手に取ったところ、また、ドンッとぶつかってきました。しかも、その人物は逃げる途中に振り返り、やっぱり目が合ったような……。
「もしかして、わざと!?」怖くなった卯々乃さんは、早く買って帰ろうとレジに向かいます。買うついでに「変な人がいます」と店員さんに言おうとしますが、恐怖のあまり、店員さんもグルかもしれない……と思いとどまります。後から思うと「そんなわけないのですが そのときは本当にそう思ってしまいました」というほどに、そのときは気が動転したといいます。
次第にお店にいる人がみんな悪い人に見えてしまい、どうしよう……と思っていたところ、さらにドンッとぶつかられます。結局、買うことをあきらめ、本屋から逃げることにしたそうです。そして、店の外に出ても、その人にじっと見られていたといいます。怖い……。
漫画のリプライ欄では書店で同じような体験をしたという声が複数見られました。つい先日も駅でのぶつかり男が話題になりましたが、これまで声が上げられない人が多かっただけで、さまざまな場所でこうした悪質な事件が起こっていたのかもしれません。
卯々乃さんは帰宅してすぐに母親に言いたかったそうですが、けがをした訳でもないため、軽く扱われてしまうかもと思いなかなか言い出せなかったことも明かしています。
でも結局耐えられず、数日後に母親に相談すると、「そんなに気に病んでる時点で十分被害があるでしょう!」と言ってくれたのです。
卯々乃さんケガをした訳ではありませんが、しばらくその本屋さんには行けなかった上、周囲の男性が全員悪い人に見えてしまったのもショックな体験だったといいます。この漫画を読んだ人たちからも同じような体験や理解を示す反応が集まっています。
ぶつかる人が愉快犯なのか、痴漢のように自分の欲求を満たす目的なのかまでは分かりません。しかしぶつかられる方は理由もなく、ただただ怖い思いをしますし、トラウマになったり、けがをしてしまう可能性もあります。このような行為は許されるものではありません。絶対に!
画像提供:卯々乃(@uuuno1112)さん
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