東京五輪のオフィシャル麺パートナーである日清食品は、東京五輪の正式種目「近代五種」のスポンサーになることを発表。同社の応援キャラクターとともに同競技について解説する応援サイトを公開しています。全体に漂うカオスと切なさがすごい……。
サイトトップから「やるのも辛い。見るのも辛い」で始まり、それを言っていいのかと心配になりますが、ゴスペラーズが歌う応援ソングの動画では「日本人選手、たったの33人」「キングオブマイナースポーツ」という言葉も飛び出します。
そもそも近代五種とは、フェンシング、水泳、馬術、ランニング、射撃をすべて1人でやる競技。練習や大会のためには剣に馬にピストルが必要など、同社の言葉通り「ハードルが高すぎる」スポーツですが、そのルールもまたカオスであることが紹介されています。
まずフェンシングでは、1分間一本勝負の総当たり戦で「勝率70%を250点として、得点が増減」という複雑な概念を採用。水泳は200メートル自由形でこちらも「基準は250点」となんとなくわかってきたところで、障害飛越競技となる馬術では「300点満点からの減点方式」に。そして極め付きはランニングと射撃で、この2つは交互に4回行われます。13分20秒を500点とし、他3種目の合計点を1点=1秒として上位選手からタイム差でスタート。射撃ではレーザーピストルで的に5回命中させ(制作時間50秒)、ランニングでは「ラン800m×4回」を行い、ゴールした順番が最終順位となります。もはやこのルールの意味が知りたくて見たくなる、という気持ちもわかる……!
欧米では「キングオブスポーツ」と呼ばれる同競技。上記の説明とともに書かれたツッコミがいろいろと選手たちに失礼すぎる気もしますが、日本近代五種協会も国内での認知度の低さから「『キングオブマイナースポーツ』という呼び方も誤りではないでしょう」とコメント。しかし同時に2020年の東京五輪を控えた選手たちの「競技にかける思いや日々の鍛錬、彼ら彼女らを支える者たちの士気の高さは、どのようなメジャーなスポーツにも劣らないと考えています」と、その魅力がより広く伝わることを願っているとしています。
応援サイトでは、日清によるシュールな近代五種応援キャラクター「ぺんたうるすくん」が360度見られるほか、近代五種日本代表選手へのインタビューも今後公開予定。実際のマイナーさや、その競技の内容について知りたくなった人はチェックしてみると、東京五輪での楽しみが一つ増えるかもしれません。
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