「ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン」が発表されたことで、ゲームファンが騒然としています(関連記事)。本体そのものはもちろん何よりも驚きなのが、完成しながらも未発売となっていた「スターフォックス2」の収録。長らく「幻のゲーム」とされてきた作品が遊べるとあって、海外版発表時はTwitterにトレンド入りし、執筆時点でもYahoo!リアルタイム検索で話題のキーワードに入っています。
幻のゲームというと、未発売に終わった事情はなかなか明かされないものですが、同作の場合は2011年に任天堂が公式に言及していました。出典は公式インタビュー企画「社長が訊く」の、「スターフォックス64 3D」編。当時社長であった故・岩田聡氏や、初代「スターフォックス」の開発に携わったディラン・カスバート氏らが詳細を語っています。
記述から推測すると、「スターフォックス2」の完成時期は1995年ごろ。前作に用いられた特殊チップのメモリを2倍に増強した「スーパーFXチップ2」を搭載し、「360度空間を自由に飛行」「ロボットに変形する戦車が乗機として新登場」といった仕様を盛り込んでいました。しかし開発の遅れにより、NINTENDO64の発売時期(1996年)とバッティングしたことから計画の見直しが決定。それでも同作で生まれたアイデアは、のちの「スターフォックス64」などに受け継がれたとのことです。
こうした経緯を持つゲームが20年以上を経て正式版となったことで、Twitterなどでは大きな反響がみられます。特筆すべきはディラン氏の発言。「うおぉ、これはステキなサプライズ!」と、かつて自身が関わったタイトルの復活に驚きを隠せない様子でした。
(沓澤真二)
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