福岡・博多のお土産で人気の西洋和菓子、明月堂の「博多通りもん」。基本的に福岡市近郊のみでしか販売されていないのですが、セブン−イレブンの商品「ミルク餡まん」がこの「通りもん」にかなり近い味だという情報がTwitterで注目を集めています。ジェネリック通りもんだと……!?
「ミルク餡まん」は5月15日にセブン&アイ・ホールディングスのブランド「セブンプレミアム」から発売。皮にも白餡(あん)にも乳製品を使用したミルク風味の餡まんじゅうです。価格は3個入りで税込278円と、5個入り560円の通りもんよりはやや安め。
Twitterではある一般ユーザーが「『ミルク餡まん』は、かなり通りもん寄りの味です! 通りもん禁断症状(通称:通行止め)が出た際には是非お近くのセブンへ!」と福岡県外の人へすすめたところ、2万回以上リツイートされるなど話題に。“通行止め”とは一体……でも気持ちは大いに分かる!
早速食べてみたという他のユーザーからは、「だいぶ近いなあと思いました」「本物の博多通りもんには及ばないまでも、全国にある通りもんインスパイア系土産物には圧勝」「確かにジェネリック通りもんである」と、通りもんに近いという声が半数以上。一方で「思ったほど通りもんじゃなかったし残念」「ちょっとミルクの甘さ強いかな。やっぱり通りもんがいい」と、いや違うという意見もちらほらありました。
いやしかし、県外勢には希少価値のある名菓が全国のコンビニで味わえるとしたらありがたすぎる。「ミルク餡まん」を編集部でも入手してみました。
まず原材料の比較ですが、通りもんが「白生餡(隠元豆)、砂糖、小麦粉、バター、マルトース、卵、水飴、加糖練乳、 脱脂粉乳、生クリーム、蜂蜜、トレハロース、膨張剤、香料」。ミルク餡まんは「ミルク風味餡(白生餡、砂糖、クリーム、水あめ、その他)、小麦粉、砂糖、バター、鶏卵、加糖練乳、脱脂粉乳、はちみつ、ショートニング、トレハロース、膨張剤、乳化剤、香料」。通りもんには入っていないショートニングや乳化剤を使っていたり微妙に異なる部分もありますが、原材料はおおむね同じとなっています。
饅じゅうの厚さは、ドーム型の通りもんに比べて平たく薄いといったところ。食べてみると「ミルク風味の白餡まんじゅうという意味で、味の方向性は完全に同じ。通りもんの方が皮がしっとりしているかも」というのが個人的な感想でした。ほか、福岡出身3人を含む編集部周辺の者に食べてもらったところ、
「味はかなり近い! 9割は似通っているのでは……後味の粉っぽさまで似ている。通りもんの方が皮がしっとりしていて餡子が滑らか。包み紙から出された状態で『通りもん』って出されたらだまされる人いそう」(静岡出身、通りもん大好き)
「匂いが近いかも。通りもんの方が表面の皮がすべすべ、中身もバターっぽくこってり感あったような。味は決して遠くはないと思う」(福岡・小倉出身)
「ミルク要素が『ミルク餡まん』の方が強いような。でも6割は似通っていると思う。福岡出身としてはどうしても地元の味が恋しくなったときに買ってもいいかもしれないけど、認めたくない……! 包装は通りもんの方が開けやすいし!」(福岡市出身)
「それっぽいけどちょっと違うような気もする……そもそも福岡市出身だけどたくさん食べているわけじゃない」(福岡市出身)
「うまい。『通りもん』は覚えていないけどオレはこれに何も不満はない」(千葉出身)
「自信はないけど、なんだかおいしい。『通りもん』は覚えていないけどこれにはこれの良さがある」(秋田出身)
といったところ。後半3人のコメントは食レポを放棄しているので忘れてもらって構いません。とにかく通りもんの味を知る者からは「確かに通りもん寄りの味」という感想でした。どうしても通りもんのような「ミルク風味の白餡まん」が今すぐ食べたくてしょうがない人は、この味で欲望を満たしてもいいかもしれません。
ちなみに「ミルク餡まん」の情報を広めたTwitterユーザーは「本家と比べると何かが足りないのでリーガルハイ状態に陥り、もっと本家が食べたくなる危険性があるのでご使用は自己責任でお願いします」ともツイートしていましたが、確かに通りもんの方ももっと食べたくなる! 福岡に住んでいなくても「通りもん」は明月堂のオンラインショップサイトから購入できるので、“通行止め”に困っている人はポチッて開通しましょう。
(黒木貴啓)
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