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 なんと「サザエ」はこれまで学名がなかった“新種”だった――岡山大学がこのような研究結果を発表しています。

日本産サザエ「Turbo sazae Fukuda」

 同校大学院環境生命科学研究科の福田宏准教授が欧米の古文献を再調査したところ、日本産のサザエには有効な学名がなかったと判明。これまでサザエの学名には、1786年に英国の僧侶兼博物学者ライトフットが命名したとされる「Turbo cornutus」が用いられてきましたが、実はこれは中国産のナンカイサザエに相当するもの。1848年に英国の貝類学者リーヴが、ナンカイサザエとサザエを混同し、サザエを「Turbo cornutus」と呼んだことから、世界の貝類研究者がそれに引きずれらてきたとしています。

中国産ナンカイサザエ

 ナンカイサザエはその後1995年にサザエと識別され、新種「Turbo chinensis」との学名がついたものの、このとき新種として記載されるべきだったのはナンカイサザエではなくサザエの方だったと福田准教授。

 またリーヴは、シーボルトが日本で採集したサザエを「Turbo japonicus」と命名したものの、モーリシャス産の別の種と混同し、後にこの学名はモーリシャス産に固定されてしまった――という経緯もあり、「結局、サザエには、史上一度も有効な学名が与えられたことがない」と福田准教授。このためサザエを事実上の新種として、「Turbo sazae Fukuda, 2017」と命名しました。

 この研究結果は軟体動物学雑誌「Molluscan Research」に掲載。福田准教授は、サザエのようななじみ深い種でさえ、人類がアイデンティティを正しく把握できていなかったことについて、「生物の種の正確な識別と同定がいかに困難であるかを示す一端として示唆的」と述べています。

山口県産サザエ(編集部撮影)

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