マイナーすぎてマーベルの社員すらその存在を忘れていたアメコミキャラクターがいる――。一部の格ゲーファンに熱狂的人気を誇る「シュマゴラス」の伝説は本当なのか、マーベルの重役たちを直撃取材しました。
シュマゴラスとはアメコミ作品「ドクター・ストレンジ」に登場するヴィラン(悪役)で、異世界カオスディメンションの神。見た者を恐怖させる外見に変身するといわれており、日本ではピンク色や緑色のタコのような姿がよく知られています。
そんなシュマゴラスにまつわる逸話は、ゲームメーカー・カプコンとマーベル・コミックがタッグを組んだ格闘ゲーム「マーヴル・スーパーヒーローズ」(1995/アーケード)でのお話。キャプテン・アメリカやマグニートーといった人気キャラと共に、カプコンがシュマゴラスの出演をオファーしたところ、マイナーキャラすぎて当時のマーベル担当者がその存在を把握していなかった――というというウワサが語り継がれています。
この逸話はWikipediaにも載っていますが、マーベル社の人にシュマゴラスがあまり知られていないというのは本当なのか。「マーベル展 時代が創造したヒーローの世界」のために来日していたマーベル社の副社長・C.B.セブルスキーさんを直撃しました。
マスコミ向けの解説ツアーの合間に取材に応じてくれたセブルスキーさん。通訳さんに「シュマ? なんですか? シュマゴラス? それはマーベルのキャラですか?」と訝(いぶか)しまれつつ質問しましたが、セブルスキーさんは「知らないなぁ」と疑問顔。知らないのかよ……!
しかし、代わりに同じく来日していたマーベル・パブリッシングのシニア・バイスプレジデント&エグゼクティブ・エディター、「トム・ブリーヴォートさんに聞いてみては」というアドバイスをくれました。マーベルの副社長でも知らないということはやっぱりウワサは本当なのか……?
続いて分刻みでのスケジュールをこなすトムさんを直撃。シュマゴラスを印刷した編集部特製うちわを見せてみると、「シュマゴラスじゃないか!」と満面の笑顔に。「ドクター・ストレンジに登場するヴィランだね」と解説してくれました! 知っている人がいた……!
さらに「日本の格ゲーファンには『シュマちゃん』と呼ばれており、人気がある」と伝えたところ「へぇ〜」とのことでした。これは世界一貴重な「へぇ」をGETしたかもしれません……!
なぜトムさんがシュマゴラスを知っていたのか。通訳さんによると、トムさんはマーベル社の中で最もキャラクターに詳しい役員なのだそうで、コミックス版に数回しか登場していないマイナーキャラ、シュマゴラスであっても把握していたようです。さすが……!
ということで、マーベル社の重役でもシュマゴラスを知らない人はいるが、トム・ブリーヴォートさんは知っていたということが分かりました。
なおマーベル展は6月25日まで六本木で開催中。ドクター・ストレンジやスパイダーマンといった人気映画の衣装や、超貴重なコミックスの原画、5メートルのアイアンマンなどが展示されています。
さらに会場限定で、ゆでたまごさん×ハルク、村田雄介さん×アイアンマン、真島ヒロさん×スパイダーマンといったお宝イラストも展示されています。
会期 :2017年4月7日から6月25日※会期中無休
10時から22時(最終入場:21時30分)
会場 :六本木ヒルズ展望台 東京シティビュー(六本木ヒルズ 森タワー52 階)
入場料 :一般 1800 円、高校生・大学生 1200 円、4 歳~中学生 600 円、シニア(65 歳以上)1500 円※展望台(屋上スカイデッキは別料金)、森美術館入館料を含む
公式サイト :www.tokyocityview.com/marvel-exhibition
問い合わせ:03-6406-6652
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