マイクロソフトのゴーグル型コンピューター「HoloLens」を用いた、床に穴を開けられる拡張現実アプリがTwitterで注目を集めています。現実の風景にポッカリと穴が開く様が、なんだかドラえもんの道具「通りぬけフープ」みたいです。
ゴーグルの視界に写る壁や床に手をかざし、ピンチ操作のように人差し指と親指をくっつけると、ぐにょ〜んと穴が開きます。穴の先には高空の景色が写り、床の穴から落っこちてしまいそうな状況に。面白いけどちょっと怖いかも……。
作者のVoxelKeiさん(@VoxelKei)は、「日本列島VR」の開発過程で作った「日本列島焼き尽くすVR」で話題となった3DCGデザイナー(関連記事)。編集部が今回の開発意図などを聞いたところ、入手したHoloLensの修得を兼ねて試行錯誤しているうちに完成したそうです。同製品の性質上、VRのように周囲を取り囲む表現はできないので、逆に「ディスプレイの向こう側」を表現してみてはと開発に臨み、約10日間で完成したとのこと。
技術的に可能なことが判明してからは、壁や天井にも穴を開けられるよう改良。HoloLensの空間マッピング技術と合わせて、現実の好きな場所に窓を作れるようになりました。穴がニュ〜っと開く表現は、ドラえもんなどの影響だそうです。
「全方向に窓を開けることで、視野全体が擬似映像に覆われていないにも関わらず、部屋全体が空に浮いているような錯覚が起きる」と、HoloLensの可能性を示したVoxelKeiさん。遊びで始めたことながら反響が大きかったため、穴の先の風景を変更できる機能を追加したうえで、リリースを検討しているそうです。
(沓澤真二)
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