「ハリー・ポッター」の読者は、アメリカ大統領共和党予備選挙の候補者であるドナルド・トランプ氏を支持しない傾向にあるという調査結果が、ペンシルバニア大学から発表されました。
発表された「Harry Potter and the Deathly Donald?(ハリー・ポッターと死のドナルド?)」という論文では、合計1142人に調査。その中で「ハリー・ポッター」の読者は、ドナルド・トランプ氏を支持しない傾向にあると指摘されています。支持政党や性別、教育レベルなどに関わらず、ハリー・ポッターを読んだことで影響があることが確認されました。
原因として、トランプ氏の政策が「ハリー・ポッター」シリーズで描かれている価値観とは真逆のものであり、むしろ彼の考えがハリー・ポッター最大の敵ヴォルデモートに近いと考えられることが指摘されています。
マッツ教授は「ハリー・ポッター」シリーズでは、違いに対する寛容さや尊重、暴力や処罰への反対、独裁体制への反対の3つが思想の核となっているとしています。一方でトランプ氏はイスラム教徒の入国禁止やマイノリティへの攻撃的発言をしていることなどから、「ハリー・ポッター読者が、トランプ氏と、権力に貪欲なヴォルデモートを似ていると考えるのは当然でしょう」と記しています。
「ハリー・ポッター」シリーズの著者であるJ・K・ローリングさんはこの調査結果を「とにかく、おかげでいい日になったよ」とツイートしています。ローリングさんはトランプ氏反対を以前から表明していました。
なお、映画版「ハリー・ポッター」を見た人のデータも収集されましたが、こちらはトランプ氏への反対につながる結果は確認されなかったようです。
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