電車の制御装置であるVVVFインバーターを自作し、電車の駆動音を再現した猛者がニコニコ動画に現れました。装置には電車と同種のモーターが接続され、負荷をかけるため軸にファンを装備。結果的に「電車の音を奏でる強力な扇風機」というモンスターマシンが誕生しました。ややこしいけれど、再現度はとにかくすごい。
VVVFインバーターは、電車の速度をなめらかに変えられるよう、電気を変換してモーターに伝える装置。変速の際に電気の発する周波数が変化するため、モーターは独特の音を奏でます。作者のdydtさんはこれを製作し、三相誘導モーターと接続。電車と同じ原理で動く扇風機を完成させました。
装置には京急1000形、東京メトロ16000系、東急5000系の挙動をプリセット。各車両の加速・減速の具合と同様にモーターが回り、走行音を再現します。ツマミの調整により、手動での変速も可能。作者はツマミの微調整で、車両の連結時の音を再現する小技も見せています。
作者は応用例として、モーターで発車メロディを奏でる余興も披露。もはや扇風機である意味を感じなくなってくるところですが、その風圧は非常に高く、手前に置いたフィギュアを数秒で吹き飛ばしています。指を入れたら持って行かれそうで危なっかしいものの、電車の音が聞けるうえに涼しい、扇風機兼スピーカーとして楽しめそうです。
(沓澤真二)
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