放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送人権委員会は5月16日、フジテレビのバラエティー番組「カスペ あなたの知るかもしれない世界6」に関して、「放送倫理上の問題がある」との見解を発表した。
番組は企画で自転車事故を取り上げた際、被害者が実は「当たり屋」だったという結末のドラマを放送、その中でインタビュー取材に応じた“自転車事故で母親を亡くした”男性は「取材の際に当たり屋を扱うことの説明がなかった」「視聴者に誤解を与える」として審理を申し立てていた(関連記事)。同委員会は、「本件放送による申立人の名誉感情侵害が認められるとまではいえない」としつつ、フジテレビに対し「再発防止のために放送倫理の順守にいっそう配慮するよう要望する」とした。
(宮原れい)
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