オーストラリアのタロンガ動物園で絶滅危惧種「オグロイワワラビー」の赤ちゃんが産まれ、飼育員や訪れた人たちを驚かせています。飼育員まで驚いたのは、赤ちゃんが発見されたのが、父ワラビーが他の動物園に移った1年後だったため!
同動物園はワラビーの赤ちゃん誕生を伝えるブログ記事で、今回のふしぎな誕生は、「embryonic diapause(胚休眠)」と呼ばれる現象によるものであると説明しています。これはカンガルーなどを含む一部の哺乳類に見られる現象で、母体が条件の良い時期に出産をするために、胚の子宮壁への付着を意図的に遅らせるというもの。
実は今回赤ちゃんを産んだオグロイワワラビーのMicaは、昨年8月に既に第1子を生んでいました。Micaは第1子がある程度育ち、ポケットから出られるようになるまでの間、胚休眠により2子目の誕生を遅らせていたのです。
同ブログによると、今回誕生した赤ちゃんの性別はまだ不明ですが、既に生後6カ月くらい(※注)で「とても元気」とのことです。
※ワラビーなど有袋類の赤ちゃんは数センチほどの未熟な状態で生まれるため、生後すぐの確認は困難。袋(育児嚢)の中で成長して顔を出した時に発覚するケースが多い
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