2011年に発生した東日本大震災から5年、地震に伴って発生した巨大津波による被害は今なお記憶に新しいところ。そんな中、鎌倉市は津波が到達した際にどのような被害が出るのかをCGで再現し、どのように避難するのが適切なのかを解説した「鎌倉で津波から生きのびる」という動画をYouTubeに投稿しています。
動画ではまず、津波は水深が浅くなるほどスピードが遅くなるものの、発生直後の時点でジェット機並の速度が出ており、水深10メートル地点でも時速36キロの速度が出ているため、到達してからでは容易に逃げ切ることはできないと説明。つまり、「津波が来るまでに逃げる」ことが何よりも大事だと動画では指摘されています。
また、2011年に発生した東日本大震災では、津波の第1波が地震発生から10数分後に到達しているのに対し、鎌倉市では8分で津波が到達する場所もあるとのこと。このわずか8分に間に安全な場所に避難できるかどうかが、生死の境目になるようです。
動画内では、地形的条件が異なる4つの地点を例に、地震が発生した場合の適切な避難行動も紹介されています。基本的には「素早く高台へ避難すること」が正しい避難行動となりますが、鎌倉市が指定する「津波避難ビル」への避難も考慮することや、高台であっても川沿いからは離れること、渋滞に巻き込まれないために車には乗らないことなども注意点として挙げられています。
関東地方における巨大地震は、残された記録から一定の周期でやってくることが分かっています。この動画は、いつかやってくる巨大地震に備えるため、鎌倉市民以外にもおすすめできる内容と言えそうです。
(イッコウ)
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