国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は12月7日、金星探査機「あかつき」の金星周回軌道投入のため姿勢制御用エンジン噴射を実施。計画どおりの噴射時間を得られたことを確認したと発表した。
探査機は5年前同日、一度金星の周回軌道への投入をエンジントラブルにより失敗している。今回はその再挑戦となる。
「あかつき」は日本初の金星探査機で、2010年5月21日に打上げられ、半年後に金星に到着。軌道制御エンジン(OME)を噴射し、金星の周回軌道へ投入される予定だったが、姿勢を乱し噴射を中止。減速できずにそのまま金星を通過し、再挑戦に向けて調整していた。OMEが使えなくなった探査機は4回の軌道制御を姿勢制御エンジンのみで行い、金星へ会合する軌道へと復帰していた。
7日8時51分から約20分間姿勢制御エンジンを噴射した探査機の状態は正常で、現在噴射後の探査機軌道の計測と計算を行っている。目標とする周回軌道への投入結果が判明するのは9日になる見込み。
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