藤子・F・不二雄ミュージアムが公式ブログで公開している、同館でたまに出現するという落ち葉アートが胸をときめかせます。落葉の季節に同館スタッフが、敷地ではき集めた落ち葉を使ってドラえもんといった藤子・F・不二雄作品のキャラをかたどるサービス。気候に左右されるなど一定条件でしか生まれない偶発的な取り組みですが、秋ならではのキャラの姿と粋なはからいに、見つけたファンも心が躍るはず。
広報担当者に聞いたところ、開館2年目となる2012年秋ごろからスタッフたちの間で自然に始まった取り組みだそう。木々に囲まれた同館ではどうしても秋ごろに落ち葉が発生してしまいます。ある日集めた落ち葉が偶然ハート型に見えたのをきっかけに、遊び心としてお客さんの目を楽しませようとさまざまなキャラを作るようになりました。
過去に作った落ち葉アートは、ドラえもんやスネ夫、ピー助といった「ドラえもん」キャラから、Q太郎、コロ助、チンプイ、「パーマン」のPバッジまでさまざま。建物の上から見下ろしてようやくモチーフがつかめる大きな作品もあります。今年11月初旬にも、同館のシンボルでもある、藤子・F・不二雄先生がパイプから煙をぷかぷかさせるイラストを再現。公式ブログやTwitterに写真を公開し、ファンを楽しませていました。
お客さんにも感嘆の声をあげて記念撮影する人がいるらしく、落ち葉アートを作るスタッフのモチベーションにもつながっているそうです。Twitterでも「今日の感動したやつ(ノ´∀`*) ミュージアムの二階から下を見たら、落ち葉でドラえもんの顔が」「落ち葉を『F』の字にまとめてた!! ステキ♪」と、喜びとともに写真を投稿しているツイートが見かけられます。
気象条件などで製作が難しい時もあるため「常時ご提供できるサービスといえないところが心苦しい限りです」と広報室。「残念ながら落ち葉アートに出会えなかった時も、ミュージアムにはたくさんの原画やいろいろな隠れキャラクターがおりますのでそちらをじっくり探していただけるとうれしいです!」と、同館の隠れた魅力をPRしていました。
落ち葉アートの出現ポイントについては「落ち葉アートがみられる場所を探すことも楽しみの1つにしていただきたいと思っています。じっくり、ゆっくり館内をご覧ください」とのこと。一応、頻出する場所の1つには「きれいなジャイアン」が見られる「きこりの泉」周辺があるとだけ教えてもらいました。
展示物やカフェ&ショップだけでなく、藤子・F・不二雄作品を用いていろんな楽しみを積極的に演出してくれるのは、来場する側としてもうれしいおもてなし。秋に同館を訪れた際には周囲の自然にも目を配らせたいです。
(黒木貴啓)
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