イラストをアップロードすると服が作れるWebサービス「STARted」が、3Dプリンターを用いたプラスチック製の服を開発した。この服は、ファッションショーなどで見られる鎧のような構造物ではなく、しなやかさをもった作品。「ショーの衣装としてではなく、普通に着ることができる服」をコンセプトに作られた。
この服は、東京大学大学院でデジタルファブリケーションおよびコンピュテーショナルデザインの研究をしている大嶋泰介さんが構造設計・計算を担当、服やファッションアイテムの3Dモデリングを行っている小野正晴さんが、デザインと3Dモデリングを担当した。プラスチック部分は上部のみ。スカートと背中の部分は布でできている。
共同開発者の藤井裕二さんは言う――「高度な技術を駆使すればするほど普通の服に近づく。しかし、せっかく3Dプリンターで作っても普通の服っぽいから目立たないし、注目もされない。でも、そこはまだ誰もやっていない分野。3Dプリンターでしかできないデザインで、普通の服が作りたい」。
一見普通の服と変わらない。でも、手に取ったとき「あれ?」と気付く、3Dプリンターにしかできない服。
(太田智美)
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