水を用いず、砂や石のみで山や水を表現する庭園「枯山水」。もしも石が縦横無尽に庭を動き回り、その軌跡が見事な模様になったら……。そんな発想を実現した「石庭ラジコン」を作ってみた動画が投稿されています。
まずは発泡スチロールを立派な石の形に削り、塗装。きちんと苔生しも行った後、ローラー部分と熊手を取り付けて完成です。
子どもたちの遊ぶ声であふれる何気ない公園の砂場に設置すると、なんとも清い空気に。コントローラー操作によって石が動くと、石に装備された熊手によってきれいに模様が描かれていくではありませんか。これが……、ワビサビ……。
しかしながら「大きなヤドカリ」「王蟲(『風の谷のナウシカ』に登場する巨大生物)を思い出した」などのコメントも見受けられたりと、人によって反応は様々。制作者も「このままでは砂場を耕す機械なので」と改良を開始します。
改良された石庭ラジコンは、以前のものに比べ、かなり滑らかな曲線を描くことができているような気がします。動きもどこか優美です。動画のBGMも相まって、ラジコン操作風景がとても風流なものになっており、石の軌跡を追うごとに、だんだんと心が洗われていくよう……。“静と動”をともに感じることができますね。
製作したのは「ファミコンをラジコンにしてみた。(関連記事)」や「うごく折り紙をつくってみた(関連記事)」などの作品で知られる電子工作製作グループ「動いた。」。グループ名通り、石庭を動かしてしまった独創性、実にあっぱれです。
(高城歩)
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