ヘアピンのように髪の毛につけて、振動と光で音の特徴をユーザに伝える――そんなデバイス「ONTENNA」(オンテナ)が話題になっています。6月18日にWebサイトがオープンしました。
ONTENNAは、「まるで、ねこのヒゲが空気の流れを感じるように、髪の毛で音を感じることのできる装置」というコンセプト。30〜90デシベルの音圧を、リアルタイムで256段階の振動と光の強さに変換して、音のリズムやパターン、大きさをユーザーに伝えるというものです。公立はこだて未来大学大学院の本多達也さんが、聴覚障害者と協働して開発しました。
ONTENNAのWebサイトでは、聴覚障害者がONTENNAを使っている様子を写した動画が公開されています。ONTENNAにより鳥やセミの鳴き声のリズムやパターンを知覚でき、音が強くなっていくのも分かるそうです。耳たぶにつけられるタイプの「ONTENNA earring」も開発されています。
「ONTENNAを用いることで、ろう者と健聴者の間にある音というギャップが少しでもなくなれば嬉しいと思います」と本多さんはWebサイトで語っています。ONTENNAは、独創的なアイデアや技術を持つ若者を発掘・育成するIPA(独立行政法人情報処理推進機構)の2014年度未踏プログラムに採択されています。
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