「艦隊これくしょん」(艦これ)に対応したユーティリティツール「提督業も忙しい!」(KanColleViewer)で、オープンプロキシとして動作する問題があることが、脆弱性情報を公開するサイト「Japan Vulnerability Notes(JVN)」にて指摘されました。もしも悪意のある第三者がこの脆弱性を利用した場合、「提督業も忙しい!」がサイバー攻撃などの踏み台として悪用される可能性があります。
JVNの発表によると、「提督業も忙しい!」ではFiddler Coreと呼ばれる HTTPプロキシライブラリを使い、クライアントとゲームサーバ間で行われるHTTPS通信の内容をキャプチャしています。しかし、Fiddler.FiddlerApplication.Startup()メソッドの呼出しにおいて、localhost以外のホストからの接続を拒否するフラグの指定が明示的に行われておらず、意図せずオープンプロキシとして動作してしまうとのこと。
警察庁は以前から、「提督業も忙しい!」が使用するTCP 37564番ポートに対するスキャン活動が増加していると注意を呼びかけていました。おそらく攻撃者がサイバー攻撃の踏み台として悪用するため、外部からのアクセス制限が行われていないオープンプロキシを探索していると考えられます。
開発者のぐらばくさんはこれらの問題を修正した「KanColleViewer 3.8.2」を公開。ユーザーにアップデートを呼びかけています。
なお「艦これ」の利用規約では原則として、専用ブラウザなどの外部ツール使用は禁止されています。
(高城歩)
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