近年注目が高まっているダム。ダムがテーマの「ダムマンガ」(井上よしひさ・少年画報社)なるマンガも2巻まで発売されていて、実際に現地を訪れないともらうことができないダムカードも人気を博しています。
そのような中で、5月18日に栃木県の川治ダムで非常用のクレストゲートから放流を行うという滅多に見られない点検放流が行われました。クレストゲートはダムが壊れないように使われる非常用放流設備で、実際には使われることはほとんどないもの。普通は使われないゲートを全門開けての放流を公開するというレアイベントで、多くの観光客やダム愛好家たちが訪れました。
職員の方によると、クレストゲートからの放流は1983年の完成以来、点検では5回だけ、点検以外では1度しか使用されたことがないそうです。過去に1度使われたことがあるというのを聞いて驚きましたが、点検とはいえそこまでダム湖の水位が上がることはそうそうないので、点検が行なわれること自体がレアなケースかと思われます。そんな貴重な機会に参加し、実際に写真を撮影してきました。
クレストゲート6門から大量の水が放流される光景はまさしく圧巻。おそらく120〜130メートルほどの落差がある人工滝です。当日は放流しているゲートの60センチ上まで水位があり、見学会に参加してキャットウォークからも見ることができました。写真ではどれほど伝わるかわかりませんが、ダムの壁面に設置されたキャットウォークは下を見ると超怖いです。でも1度は歩いてみたいところですよね!?(怖いけど)
堤高140メートル
堤頂長320メートル
貯水容量8300万立方メートル
洪水調節、河川維持、上水道、工業用水、かんがいに活躍している多目的ダム
(伊織舞也)
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