サッカー中継などを見ていると「あそこにフリーの選手がいるのに!」などとやきもきすることがありますが、実際にピッチに立つとなかなか全体の状況を把握するのは難しいものです。ではプロのサッカー選手がテレビ中継と同じ視点を持ったら素晴らしいプレーができるのでしょうか? ノルウェーのサッカーバラエティ番組「Golden Goal」が、VRグラスを使ったユニークな実験を行いました。
選手全員がVRグラスをつけて、ピッチの上からの映像を見ながらプレーするという企画。選手同士の位置関係や相手陣の隙などが一目瞭然で、サッカーゲームのように鮮やかなパス回しができるはず……と思いきや、実際やってみると自分がどこにいるのかすら分からず、ゾンビのようにのろのろと動きまわる選手たち。敵同士でペタペタ体を触り合って「あ、お前ここにいたのか」などとやっており、まともにボールを蹴ることすらできません。
結局ゴールの目の前にあるボールをキーパーも相手も触れず、お互い明後日の方向で手足をバタバタさせるというあまりにグダグダな試合内容に。ファウルを宣告してレッドカードを出した審判すら、「ごめん、このカード何色?」などとやっています。この試合、ピッチ上にまともな人間が1人もいねえ……!
「シュートだ!」「クリアしろ!」などと声だけは威勢がいいですが、まだまだ最新技術をプレーに生かすには人間の感性が追いついていないようですね。
(たろちん)
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