前衛的な表現が多く、理解するのが難しいイメージのある現代アート。そんな作品を興味深く眺める「アート通」の人たちに、「本当にその意味分かってるの?」と問いかけるいたずらを仕掛けた男性が海外で話題になっています。
男性はテキサス州のダラス美術館で行われた現代アート展に潜入。何の変哲もない腕時計とサングラスをいかにも現代アートっぽく床に置き、来場者がどんな反応をするか試してみたそうです。その結果、ほかの展示物と同様この「作品」も興味深そうに鑑賞するお客さんが続出。腕組みをしながらまじまじと見つめて何やら考え込む女性の写真もTwitterに投稿されています。あの、それ何の意味もこめられてないただの私物ですけど……。
抽象的な表現の多い現代アートの性質を逆手にとったちょっと意地悪ないたずらに、まんまと多くの人が引っかかってしまったようです。ただし、ただの便器にサインを入れただけの作品で「アートとは何なのか」を問いかけたデュシャンの「泉」のように、作者や鑑賞者がその意味を考えるのも現代アートの醍醐味。これは作者による説明がない分、その意味を考えたお客さん1人1人がアーティストになれる、新しい現代アート作品とも呼べるのかもしれません。(アートっぽい結論)
(たろちん)
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