今週前半は春の兆しもみられ、季節の歩みを感じられましたが、そろそろ夏の天候が気になる方もいらっしゃるかと思います。今年の夏は暑いのか、梅雨や盛夏の雨量はどうなのか、暖候期予報をもとに見ていきましょう。
上の図をご覧ください。25日(水)発表の暖候期予報によりますと、今年の夏は関東甲信や北陸、東海でかなり暑い夏(濃いピンクのエリア)になりそうです。また、近畿や中国、四国、九州、沖縄にかけても普段より暑い夏(薄いピンクエリア)になる確率が高くなっています。東北や北海道は例年並みの暑さ(ベージュのエリア)になりそうです。
今年の夏は、特に関東から東海を中心に広い範囲で厳しい暑さが予想され、熱中症対策など暑さへの万全の備えが必要でしょう。
では、梅雨の期間の雨量はどうなのか、次の図をご覧ください。
多くなりそうなのは、東北と沖縄(濃い青エリア)です。その他は、梅雨のない北海道をのぞいて、関東から九州にかけての広い範囲で例年並み(薄い青エリア)となりそうですが、短時間にザッと降る大雨には注意が必要です。
近年は、上空を流れる西風(偏西風)の南側を中心に、高温傾向となっています。また、太平洋赤道域の海面水温が高い影響で、大気全体の温度が高く、暑い夏になりやすい傾向です。
今年の梅雨明け後は、北陸や近畿から九州にかけて雨の日が多くなる可能性があります。偏西風が平年より南寄りで強く流れるため、太平洋高気圧の北への張り出しが弱く、高気圧の縁をまわりこんで西日本や北陸方面に湿った空気が流れ込みやすくなるためです。北陸や近畿から九州では、梅雨明け後も雷雲が発生して、激しい雨や雷雨になる可能性もあります。
参考になさってみてください。
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