1年で出版された書籍のなかからタイトルが秀逸なものを表彰するアワード「日本タイトルだけ大賞」の2014年度受賞作品が2月14日に発表されました。2014年度の大賞は臨川書店発刊「人間にとってスイカとは何か」(著者:池谷和信/編集:印東道子、関雄二、白川千尋)に決定。確かに何かとそそられるタイトルです。
「日本タイトルだけ大賞」は2009年度からスタートし、今回で7回目。内容の良し悪しは関係なく、タイトルのみのコピーや美しさ、おもしろさが際立つ書籍を表彰し、出版におけるタイトルの重要性を発信していく賞です。審査方法はTwitterで募集したノミネート作品の中から審査委員が選定するというもの。対象作品は、1年で発売されたものなら作家のキャリアやジャンルも問いません。
今年の審査には、第1回から選考を務める山田真哉さん、ヨシナガさん、上田渉さんの3人に、ゲーム音楽家の佐野電磁さん、モデルの結さんも参加。選考会と発表は2月14日にCBCラジオ番組「電磁マシマシ」内で行いました。第7回の受賞作品は以下の通りです。
「人間にとってスイカとは何か」
著者:池谷和信/編集:印東 道子、関雄二、白川千尋/出版社:臨川書店
「さわらせて」
著者:みやまつともみ/出版社:アリス館
「俺流処方糖尿病・腎・内分泌疾患編」
著者:伊藤裕/出版社:南山堂
「怒りっぽい人は脚が太い」
著者:Hanae/出版社:宝島社
「星降る夜は社畜を殴れ」
著者:高橋祐一/イラスト:霜月えいと/出版社:KADOKAWA
「忍者ダイエット」
著者:植田美津恵/編集:サイドランチ (編集), 小山喜崇 (イラスト)
出版社:サイドランチ
「精神世界ゼロからのすごい覚醒元メガバンク管理職が語るありがたき宇宙の10倍返し」
著者:畠山晃/出版社:ヒカルランド
「永遠のエロ」
著者:睦月影郎/出版社:二見書房
大賞には過去に「スラムダンク孫子」(著:遠越段)や「奥ノ細道・オブ・ザ・デッド」(著:森晶麿、イラスト:天辰公瞭)などが選ばれてきましたが、今回は「人間にとってスイカとは何か」が受賞。スイカを飲み物だけでなく鍋、石けんなどさまざまに利用する、南部アフリカ・カラハリ砂漠の狩猟民を切り口に、日本の栽培スイカまでの道のりをたどる内容になっています。
過去には「もし、ドラッガーを読んでも勝てないと悟った女子マネージャーが肉体を駆使したら…」(著:千匹屋某、イラスト:ミヤスリサ、そらもとかん)などが選ばれた残念賞。2014年度は官能小説「永遠のエロ」でした。主人公は昭和初期の海軍飛行兵長と、やっぱりあの話題作と同じ匂いが。巧妙です。
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